角川春樹最後のメガホン作に薬師丸ひろ子と渡辺典子が特別出演!

角川春樹が、生涯最後のメガホンをとり制作された「みをつくし料理帖」。続々と豪華キャスト陣が発表されるなか、最後の大物女優二人の出演情報を解禁した。

角川映画の歴史において“角川三人娘”として話題となった薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺典子の中から、薬師丸ひろ子と渡辺典子が本作への出演を果たした。薬師丸ひろ子は、『野性の証明』(1978・日本ヘラルド映画、東映)の長井頼子役のオーディションで選ばれ、スクリーン・デビューを果たし、その後、1981年に角川春樹が製作した『セーラー服と機関銃』(東映)で主演を演じ、大ヒットを飛ばした。映画のタイトルと同名の主題歌も大ヒットとなり、一躍時の人となる。その後も、『探偵物語』(1983・東映)や『メイン・テーマ』(1984・東映)などの話題作に次々と出演し、1984年の『Wの悲劇』(東映)で、第27回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞した。

一方、渡辺典子は1982年4月、齋藤光正監督の映画『伊賀忍法帖』のヒロインオーディションでポスト薬師丸ひろ子を決める「角川映画大型新人女優募集」でグランプリを受賞し、芸能界デビューを果たした。その後は、薬師丸ひろ子、原田知世とともに1980年代の角川映画を担う存在となる。そんな二人が、角川春樹最後のメガホン作『みをつくし料理帖』に特別出演となった。劇中で薬師丸ひろ子が演じるのは、藤井隆演じる戯作者・清右衛門の妻・お百。清右衛門がしげく足を運ぶ「つる家」に一緒に訪れ、食を楽しむシーンに登場する。そして渡辺典子は「つる家」の客・お満を演じ、つる家の常連客とともに主人公・澪の料理を楽しむ和やかなシーンに登場している。

「みをつくし料理帖」の原作は髙田郁による同名の時代小説。これまでにシリーズ全10巻が刊行されており、累計400万部を超える大ベストセラー小説。ハルキ文庫(角川春樹事務所)より2009年5月に第1作『八朔の雪 みをつくし料理帖』が刊行され、2014年8月刊行の第10作『天(そら)の梯(かけはし) みをつくし料理帖』で完結した。登場人物のその後を描いた特別巻『花だより みをつくし料理帖 特別巻』が2018年9月に刊行されたほか、2012年と2014年にはテレビ朝日にて北川景子主演でスペシャルドラマ化。2017年5月13日~7月8日にはNHKにて黒木華主演で連続ドラマ化されている。この不朽の名作が、「みをつくし料理帖」刊行10周年を記念し、角川春樹の手によって劇場版映画となり、10月16日(金)に300館以上の規模での全国公開となる。

<薬師丸ひろ子(やくしまる・ひろこ)コメント>

角川春樹監督は、女優という仕事に導いて下さった方です。「みをつくし料理帖」、角川さんの監督作品でもあり、是非参加させて頂きたいと思いました。角川春樹さんは、私が子供の頃からいつも温かく見守ってくださっている存在です。本作では藤井隆さん演じる清右衛門の妻を演じましたが、 喧嘩しながらも仲の良い夫婦を工夫しながら楽しく取り組ませて頂きました。本作が描く時代、そして人と人の繋がりが心に残る作品に なるのではないかと思います。

<渡辺典子(わたなべ・のりこ)コメント>

角川春樹監督とは、30年ぶりでしょうか。とても懐かしかったです。昔、角川春樹事務所で一緒だった野村宏伸さんとも久々にご一緒し、ワンシーンでしたが多少アドリブを入れたりしながら楽しい撮影現場でした。本作は時代劇ではありますが、親しみやすいイメージの作品だと思います。

<角川春樹監督コメント>

薬師丸ひろ子は、『キャバレー』以来の出演。『みをつくし料理帖』での出演シーンは、3シーン。戯作者・清右衛門の妻・お百を演じた。彼女の撮影がクランクアップを迎え、花束の贈呈をしたときに号泣した姿をみて、彼女が13歳で出会った頃の姿を思い出し、私も灌漑深いものがあった。

渡辺典子は16歳でデビューしてから、演出家として彼女に向き合ったのは今回が初めて。ワンシーンだけだったが、私が想像した以上の演技を見せてくれた。2人とも特別出演ということだったので、出演シーンを増やすことは叶わなかったが、もっとシーンを増やしたいと思うほど、しっかり演じてくれてよかった。

Ⓒ 2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

公式サイト:miotsukushi-movie.jp

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