密漁警戒へパトロール、県など シラスウナギ遡上シーズン迎え

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密漁が懸念されているシラスウナギ

 高値で取引されることから「白いダイヤ」とも呼ばれるシラスウナギが川を遡上(そじょう)するシーズンを迎え、岡山県が密漁への警戒を強めている。今シーズンは全国的に豊漁で、卸値が落ちているものの依然として高く、密漁が増えるのではないかと懸念。パトロールに力を入れるとともに、県民に情報提供を呼び掛けている。

 シラスウナギ漁は、都道府県知事の許可が必要。県内で許可された個人、団体はなく、漁はできないが、5年ほど前から転売目的とみられる密漁が頻発している。海流の影響などで国内漁獲量が大きく落ち込み、価格が高値で推移しているためだ。

 県によると、2018年は1キロ当たり300万円の値が付いた。今年は半値以下になっているとはいえ、県は豊漁で密漁が増えるとみており、2月から県警、海上保安部と合同のパトロールをスタートさせた。吉井川、旭川、高梁川の河口付近で6月まで目を光らせる。

 このほか、過去に密漁が発覚した岡山市南区郡、同市東区升田、倉敷市玉島などに「密漁禁止」と明記した看板(縦60センチ、横80センチ)を設置。県のホームページ(HP)で情報提供を求めている。

 県水産課は「密漁は2、3人で周りを気にしながらするケースが多い。怪しい人を見つけたらすぐに通報してほしい」としている。

 シラスウナギ ウナギの稚魚の総称。ニホンウナギの場合、太平洋のグアム島周辺で生まれ、海流に乗って日本沿岸などに回遊、川を遡上して成長する。日本では毎年12月ごろから春先にかけて河口部で採捕され、養殖に利用される。卵からふ化させて養殖するのが商業ベースでは困難なため、国内外で採捕したシラスウナギを育てた養殖物が、日本のウナギ消費のほぼ全てを占める。

密漁が行われていた現場に掲げられた看板=岡山市南区郡