吉本新喜劇・辻本茂雄のエピソード「おかあちゃんと、うどんの鉢」

吉本新喜劇の辻本茂雄が『東海ラジオ開局60年記念日3DAYS』の2日目にゲスト出演した(3月31日13:00~)。番組では「あなたにとっての○○ソング」を募集していて、辻本も、特別な思い入れのある曲について話した。その曲のタイトルは「スマイル」。辻本が、吉本新喜劇の舞台のエンディングで必ず歌う、自身が書いたオリジナルソングだ。人生を振り返って作った、勇気を与えてくれる曲だという。

辻本は、元々、お笑いに全く興味がなく、競輪選手になるつもりだった。競輪選手になりたくて、競輪の強豪校でキャプテンを務めたが、あるとき、交通事故にあい、それが原因で、競輪選手になる夢を断念せざるを得なくなった。その後、しばらくは「何もする意欲もなく、頭が真っ白の状態だった」というが「一歩前に進まないと、何も始まらない」と気持ちを切り替えようとしていた。

その矢先、たまたま出かけた道具屋筋(=職人の道具を扱う店が並ぶ通り)で、一枚のポスターに目を止めた。NSC5期生募集のポスT-だった。「そのポスターを見なかったら、芸人になっていない」そして、辻本は「全部、おかあちゃんと、うどんの鉢でつながっている」と話した。交通事故にあったのは、うどんの鉢をたくさん買った母親に頼まれて、迎えに行く途中だった。NSC5期生募集のポスターを見たのも、うどんの鉢を買いに行ったときのことだったのだ。

辻本は「勇気をもって、この世界に一歩、足を踏み入れて、頑張ってみてよかった。いろいろと挫折もあったが、全部含めて、この曲に思いを込めた」と話して、オリジナル曲「スマイル」の曲紹介をして、オンエアした。辻本は、曲にまつわるトークの前に、以前、東海ラジオで担当していた番組や、吉本の後輩にあたる、番組パーソナリティ・山浦ひさしとの思い出話に花を咲かせて、大いに盛り上げた。

辻本に続いて登場したのは、同じく、東海ラジオで番組パーソナリティを務めていた桂小枝。小枝は、土曜日の朝の番組を担当していたので、前日の金曜日に、大阪から名古屋に入り、名古屋の夜を楽しんだそうだ。また、名古屋で番組を持つにあたって「こんなヘンテコな大阪の芸人を、名古屋の人たちは、受け入れてくれるだろうか」と不安だったという。しかし、番組を始めてみると、名古屋のリスナーは「あったかい、あったかい」と感じたとのこと。

さらに「また、名古屋で番組やりたいなあ。代わってくれ」と山浦に訴えていた。山浦は、大先輩の頼みに「大師匠に代われと言われても困ります」と困惑の表情を見せると、小枝は「大師匠言うな。仕事が来なくなる。駆け出し、駆け出し」と答え、笑いを誘っていた。そして、小枝にとっての○○ソングの話では、半崎美子の「お弁当ばこのうた~あなたへのお手紙~」を挙げ「最近(聴いて)こんなに泣いた歌はない。母親というものは、こういう思いで弁当を作ってくれていたんだなあ』と、しみじみと話した。そして、小枝の希望で、曲をフルコーラス、オンエアした。

東海ラジオ開局60年記念日3DAYS

放送局:東海ラジオ

放送日時:2020年3月30日 月曜日 24時00分~40時00分

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