渡辺直美が「NHKスペシャル」に登場! “Instagramの女王”流フェイクニュースとの向き合い方とは?

渡辺直美が「NHKスペシャル」に登場! “Instagramの女王”流フェイクニュースとの向き合い方とは?

皆さんは一瞬でいろんな情報が手に入れられるインターネットに、便利な反面、怖いなと思うことはありませんか? 4月5日と12日放送の「NHKスペシャル」(NHK総合)では、“デジタルVSリアル”と題し、デジタル世界が私たちの行動にどんな影響を及ぼしているのかを見つめます。そのシリーズの“シリーズアイコン”として登場するのが、Instagramで人気を博す渡辺直美さんです。

番組で渡辺さんは“リアルナオミ”と“デジタルナオミ”という2役を演じたそうですが、その撮影時間はなんと6時間! CGで合成した“デジタルナオミ”の姿を作るために、通常のカメラだけでなく体の位置を捉えるセンサーを使って、体の動きをデータで収録したそうです。撮影後の渡辺さんからコメントが届いたのでご紹介します!

── 撮影はいかがでしたか?

「最新技術を使った撮影の経験があまりなかったので、出来上がりがとても楽しみです。今回は私自身とフェイクの自分という2人を演じて怖くなりました」

── 怖くなったというのはどういうことでしょうか?

「今はネットからいろんな情報を得ますが、“ネットの自分”と“リアルな自分”を区別したことはなかったんです。ただ、よく考えたらネットの自分ってリアルな自分とは違うなと。個人情報の問題だけでなく、さまざまな危ないこともあるなというのが勉強になりました」

── デジタルの自分とリアルな自分の二面性を感じることはありますか?

「悲しいかな…“デジタルな自分”が本当の自分なんじゃないかなと私は思っています。リアルって人付き合いや仕事があって『この場はこう言った方がいい』というのがありますが、自分の家に帰ってSNSやネットニュースを見ながら検索するものは、本当の自分が出る場所なのかなと思うんです」

── 番組では個人の検索履歴からその人物像を暴いていくシーンがありますが、どう感じましたか?

「検索履歴は見られたくないですよね。前に友達にスマホを見せた時に、検索履歴が出てしまっていて、一番上に“パラレルワールド”と出ていたんです。友達は『え? 何? パラレルワールドを調べてるの?』って(笑)。別に変な言葉ではないんですが、自分のふとした瞬間を見られている気がして…。自分の日記を見られるのと一緒ですよね。誰にも見られていないと思って、自分の鬱憤(うっぷん)や書いたものをいろんな人に見られちゃうような気がしますよね」

── 5日放送の第1回のテーマは「フェイクニュース」ですが、フェイクニュースとはどう向き合っていますか?

「私は事実を伝えるために、自分から発信することを多くしています。例えば友達の男性と2 人で食事に行く場合、もしかしたらカップルだと思われるかもしれないので、そういう記事が出る前に自分のSNSで『今日は親友とご飯を食べました』って載せたりします。フェイクを事前に防止するというか」

── フェイクにだまされない自信はありますか?

「芸人になってラッキーだなと思うのが、芸能ニュースなら『あれ、本当なんですか?』と本人に聞けること。自分でいろいろと調べた方がいいなと思っているので、人から聞いた話も全部調べますね。しかも一つの記事を頼りにするんじゃなくて、いろんな角度からの記事を見て。本当かうそか分からないなら触れないでおこうとか、これは確実だなと思ったら載せたりします。特に震災や災害の時は、すごく意識しています。DM(ダイレクトメール)に“こういうのを載せてください”とたくさん来るんです。現地の方のものよりも、現地にいない人からのDMがいっぱい来ます。東日本大震災の時は、Twitterで人を助けたいからこその拡散というのがすごく多くて。私も当時は、分からなくて、人を助けたいと思ってフェイクのものを拡散してしまったことが一度あるんです。そうしたら『その人はもう助かっています』とか『2 日前のものです』ということがあって。拡散する時は自分でちゃんと調べて、どういう情報を拡散していくのかを、その時に学びました」

── ありがとうございました!

さすがはInstagramの女王といわれるだけあって、情報管理を徹底されている渡辺さん。さて、渡辺さんも話されていましたが、4月5日放送の第1回は、氾濫するウソの情報=「フェイク」との闘いを紹介します。「事実」よりはるかに“拡散力”を持つと言われ、世界中で混乱を巻き起こしている「フェイク」。メキシコでは「フェイク」によって誘拐犯にされてしまった無実の若者が、群衆に殺害されるという痛ましい事件が発生しているそうです。

さらに、AIを使った最新の映像技術「ディープフェイク」によって、身に覚えのないポルノが作られる「フェイクポルノ」の被害が、日本をはじめ世界中で報告されているとか。ほかにも“民主主義”の根幹「選挙」の場でも「フェイク」はまん延していて、私たちは知らず知らずのうちに、世論操作を受けている可能性もあるのです。番組では、世論誘導ビジネスの最前線であるメキシコの潜入取材も交えて、「フェイク」との攻防にカメラが密着します。何が事実で何がうそか分からない情報が氾濫し、信じたい情報が信じられない“真実”が揺らぐ時代…。私たちに何ができるのかを考える時間となるに違いありません。

【番組情報】


NHKスペシャル「デジタル VS リアル」
NHK総合
4月5日 午後9:00~9:49 第1回「フェイクに奪われる“私”」
4月12日 午後9:00~9:49 第2回「さよならプライバシー 」

NHK担当 K・H

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