平戸市 ゼロカーボン宣言 2023年度までに CO2排出ゼロ

 平戸市は1日、地球温暖化防止の観点から二酸化炭素(CO2)排出量と削減・吸収量の均衡を目指し、「ゼロカーボンシティーひらど」を宣言し、環境省に報告した。2023年度までに風力発電など再生可能エネルギー導入を進め、CO2排出量実質ゼロ達成を想定している。同省ホームページ(HP)の宣言自治体一覧(1日時点)によると、同様の宣言は県内で初めて。
 ゼロカーボンシティーは再生可能エネルギーの稼働と森林などによるCO2削減・吸収量と、通常の排出量が均衡することにより、CO2排出を実質ゼロとする取り組み。環境省は50年の達成を目標として自治体に宣言を呼び掛けており、同市は大幅に前倒しした。
 同市は14年、全国に先駆けてCO2排出ゼロ都市を宣言。10年間で達成すると目標を設定した。17年度に3年間の基本計画(前期)を策定し風力、太陽光発電事業者の誘致などを推進。公共施設に太陽光発電施設を整備し、一般家庭の設備導入補助などに取り組んできた。
 黒田成彦市長は会見で「再生エネ事業は環境保護や乱開発防止の観点からこれ以上、事業者・施設が増えることは想定していない。既存の事業計画が稼働すれば、排出量実質ゼロが23年度までに達成できる」と強調した。

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