TOYOTA GAZOO Racing、『e-Motorsports Studio supported by TGR』を設置。活用を目指す

 4月3日、TOYOTA GAZOO Racingは新型コロナウイルスの影響で中止や延期が相次ぐなか、トヨタが所有する事業所内に『e-Motorsports Studio supported by TGR』を4月17日から開設すると発表した。国内外トップクラスのレーシングドライバーや、バーチャルドライバーがeモータースポーツを企画する際に活用することができるという。

 この『e-Motorsports Studio』は、プレイステーション4用ソフトウェア『グランツーリスモSPORT』に対応したレーシングシミュレーターとネットワークを配備したオンラインスタジオ。4台の試遊台が設置され、4台での対戦や、オンラインを使った最大16台の対戦が可能だ。また、レースオペレーター、TGR Youtubeチャンネルでの中継・配信が可能となる。

 場所は「トヨタが所有する事業所内」とされ、どこにあるのかは分からない。それというのも、これは一般の来場などを目指す施設ではないからだ。国内外トップクラスのレーシングドライバーやバーチャルのトップドライバーを交えたeモータースポーツを、「このような時だからこそ、一人でも多くのファンの方にモータースポーツの魅力を届けたい」というレーシングドライバーたちの想いを受けて実現した“オンラインスタジオ”だ。

 TOYOTA GAZOO Racingでは、このスタジオの活用例として下記のようなものを挙げている。

・レーシングドライバー同士でのオンラインレースを開催、その様子をYoutubeチャンネル等で中継
・『グランツーリスモSPORT』トッププレイヤーによるオンラインレッスンの配信
・『GTチャンピオンシップ』や『GR Supra GT CUP』等の『グランツーリスモSPORT』公式レースへ参戦、その様子を放映
・ル・マン24時間の当初開催日にTOYOTA GAZOO Racing WECドライバー6名がオンライン上で参戦する『TS050ハイブリッド・ワンメークレース(仮称)』の開催、放映

 TOYOTA GAZOO Racingは、「従来のモータースポーツでは見ることのできない、メーカーやレースカテゴリー、さらにはリアルとバーチャルの枠を超えたeモータースポーツならではのコンテンツをここから発信してまいります。モータースポーツに触れたことのない方にとっても、新たなエンターテインメントの一つとして発展できるよう取り組んでまいります」としている。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ヨーロッパやアメリカはもちろん、日本でもモータースポーツイベントの延期・中止が相次いでいる。そんななか、現実に迫るクオリティのバーチャルレースは多くのシリーズがファンのために活用し始めている。

『e-Motorsports Studio supported by TGR』の活用申込は法人のみが可能で、メーカーやチーム、媒体などの活用が考えられる。なお、このスタジオを使用する際には、トヨタが定める新型コロナウイルス対策を実施することが必要だ。

 使用方法等はホームページ(https://toyotagazooracing.com/jp/e-motorsports/release/2020/0403-01.html)まで。

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