【新型コロナ】「外出ためらう」 自粛要請から2度目の週末、人影まばら

横浜中華街の大通り。客足はまばらで、普段の賑わいは見られなかった=4日午後1時15分ごろ、横浜市中区

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、首都圏の知事らによる外出自粛要請から2度目の週末を迎えた4日、県内各地の繁華街や行楽地に閑散とした光景が広がった。横浜市内も商業施設や飲食店などの臨時休業が相次ぎ、普段のにぎわいは影を潜めた。

 県内の感染者は3月下旬から増加傾向が加速し、4月3日に200人を超えた。感染経路不明のケースも増えており、道行く人たちも多くがマスク姿だった。

 観光客でごった返すいつもの休日とはほど遠い景色の横浜中華街(横浜市中区)。都内に住む男性会社員(49)はコロナ禍で知人が営む土産店が窮地と知り、「現金を使うことで少しでも助けになれば」と妻と駆け付けた。散歩を兼ねて訪れたという25歳の双子の姉妹は「屋外で人も少ないから大丈夫かなと。念のため店内には入らず食べ歩きするつもり」と話した。

 JR桜木町駅(同)周辺も人影はまばら。結婚式帰りの女性2人組は「こんな状況だけど、幸せな姿が見られてよかった」。2次会は急きょ中止となり、まっすぐ帰宅するという。

 水彩画が趣味という男性(85)は桜並木に。「外出はためらわれたが、このタイミングを逃すと花が散ってしまう。本当はこの場でスケッチしたいが、写真を撮って自宅で絵を描くつもり」と残念がった。

 横浜駅周辺もデパートなどが臨時休業し、普段の活気は見られなかった。一部のディスカウントストアでは生活必需品やマスクを買い求める行列ができていた。

© 株式会社神奈川新聞社