対州馬の子馬すくすく 今年2月に誕生

対州馬トレーナーの豊田さんにじゃれる2月生まれの子馬(手前)と、母馬(奥)=対馬市営目保呂ダム馬事公園

 長崎県対馬市上県町の市営目保呂(めほろ)ダム馬事公園で、市天然記念物「対州馬(たいしゅうば)」のうち今年2月に生まれた子馬1頭(雄、生後2カ月)がすくすく育っている。
 同公園などによると、対州馬は日本在来8馬種の一つ。成長しても体高約130センチと小柄だが、力持ちなのが特徴。大正時代まで島内で4千頭以上が農耕に活躍したが、農業の機械化が進むにつれて減り、現在では島内に38頭、島外で10頭にまで減っている。このうち同公園では22頭を飼育している。
 子馬は2月18日生まれ。父「勇気」(6歳)、母「葉月」(17歳)と同じ濃茶の毛色を受け継いでおり、厩舎(きゅうしゃ)で葉月の乳を吸ったり、うとうと眠ったりして過ごしている。体高は約60センチだったが、現在は100センチほどに成長している。
 同公園の対州馬トレーナー、豊田勝吉さん(42)は「厩舎から顔をのぞかせてなでてもらおうとしたり、馬場から帰りたがらなかったりと、甘えん坊でやんちゃな性格も受け継いでいる。人懐っこいので、見にきてほしい」と話している。同公園の開園時間は午前9時~午後5時で、月・木曜が定休日。

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