プロバイダー大手 従来業務収益ダウン 5Gと新規業務でチャンス狙う

通信プロバイダー大手3社が相前後して2019年業績報告を発表した。そのうち、中国聯通(CHINA UNICOM)の年間サービス収益は前年比でわずか0.3%増であったが、純利益の上昇幅は11%に達している。

売上高が緩慢になったのは主に主業務収益の低下によるもので、モバイルサービスの収益は前年比5.3%減、固定ブロードバンドは同1.7%減となった。2019年、中国聯通の5G投資は343%増となり、資本支出の14%を占めた。また、中国聯通は中国電信(CHINA TELECOM)と5Gネットワークの共同構築、共同シェアをする提携合意を結んでいる。現時点で、中国聯通が使用できる5Gキーステーションは6万か所を超え、そのうち共同ステーションは5万か所ある。このほか、同社は昨年クラウドコンピューティング、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)などの革新業務は前年比43%増、総売上の12.4%を占めた。

解説:

3月24日、中国工業・情報化部は5Gネットワークのインフラ建設とビジネス化を加速するよう通知を出し、産業チェーン発展が市場予測を上回ることが有望視されている。2019年、中国通信業界は市場在庫の駆け引き段階にあり、売上高の伸びは乏しくなっている。中国聯通は経営戦略を積極的に調整し、5Gと新規業務に引き続き本腰を入れ、今後の成長の原動力としている。中国電信との戦略提携を通して、同社は百億元近い投資コストを節約でき、共同構築、共同シェアモデルは今後さらに普及するかも知れない。

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