中国製超小型EV“ジャイアン”が地方自治体からも注目される理由とは【未来モビリティ総研】

超小型モビリティ MINI Be

超小型モビリティ先進国の中国から人気のモデルが上陸

MINI Be

すでに中国や欧州でフツーに生活に浸透しつつある超小型モビリティだが、ご存知の通り日本ではまだまだ。日本メーカーよりも一足お先に中国のジャイアン社が手がけるMINI beが日本市場に上陸。同じモデルを中古車買取のアップルなども手がけているが、今回は群馬県に本社を置くヤマダトレーディングが手がけているモデルを紹介する。

導入の決めては手軽さ! 日本では非常用電源として大注目

MINI Be

担当者に日本への導入の決め手を聞くと、中国では本当に庶民の足として活躍しており、手軽さに魅力を感じたからだという。

導入した反響を尋ねると、購入しているのは一般の方はもちろん、自治体も導入を進めているという以外な答えが帰ってきた。

一般の方は海外での使われ方と同じように、買い物などの普段の足として使用している。一方の自治体は、このクルマがEVということもあって災害時などの非常用電源として導入を進めているというのだ。

身近な電源カーとして活躍間違いなし

三菱 プラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」 グローバル累計販売台数20万台を達成
日産 リーフ e+ G ボディカラー:プレミアムコロナオレンジ/スーパーブラック 2トーン 内装色:ブラック 2020年2月マイナーチェンジ

このクルマは三菱 アウトランダーPHEVや日産 リーフとは違い、クルマから建物へ電気を供給することはできない。だが、12Vのシガーライターから電源を取り出してスマホやモバイルバッテリーの充電カーとして注目を集めているという。避難所など建物への電気供給は本家の電気自動車に任せて、超小型モビリティは身近な電源として活躍するというワケだ。

ところで電気自動車ってどの程度の電気がまかなえるの? と気になった方はコチラをチェック▼

維持費は原チャリと一緒! 航続距離も文句なし

セブンイレブン コムス

MINI beは、中国のジャイアン社が手がける完全電気自動車だ。鉛バッテリーモデル(98万円)とリチウムイオンバッテリーモデル(125万円)の2モデルをラインアップし、どちらも航続可能距離は約100kmとほぼ一緒だ。

MINI Be 車内

自賠責保険や任意保険は、原チャリと同じものでOKのためランニングコストもかなり抑えられる。ちなみに、原チャリ登録を可能にするために、助手席を排除することで安い維持費を可能にしている。

日本仕様は乗り心地も◎! オーディオも完備

MINI Be リヤタイヤ

中国本国では専用タイヤを装着するが、乗り心地を考えて日本向けに軽自動車用のタイヤを装着するなど、日本ユーザー向けに地道な改良が行われている。ちなみに前後ともにディスクブレーキが標準装備となっている。

ナビは使えないがスマホ連携で音楽も!

MINI Be モニター

超きれいなディスプレイやエアコンなど、かなり“フツーのクルマ”に仕上がっている。ナビは中国本土のシステムなので使用不可だが、Bluetoothでスマホと繋げれば音楽も楽しめるなど、そんじょそこらのクルマと遜色ない機能も併せ持つ。シフトはジャガーを彷彿とさせる、ダイヤル式を採用するなど先進性もバツグン!

MINI Be サンルーフ

もともと2人乗りのため少々狭い気もするが、それを解消すべくサンルーフまでしっかり装備し、開放感を確保しているのも◎。

新車購入でサンルーフの装着に迷っている方必見! サンルーフが付いていれば、こんな素敵なカーライフを楽しむことができるゾ▼

今は中国やヨーロッパのクルマだらけ……日本発のモデルの登場に期待

ホンダ N-BOX

ナビこそ使えないものの、エアコンや音楽まで装備するMINI be。お伝えした通り、クルマとしてだけでなく、非常用電源としても活躍が注目されているが、この勢いに日本メーカーがまったく追従していないのが残念なところ。法規制がまだ整っていない部分もあるが、軽自動車で培ったノウハウを生かした、日本ならではの超小型モビリティが早く誕生することに期待したい。

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【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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