「ワイドナショー」公式サイトより
新型コロナウイルスの感染者数が判明しただけで全国4000人近くに迫り、東京都では1日3ケタまで急増、緊急事態宣言やロックダウンの行使も時間の問題とされています。
そんななか、ダウンタウンの松本人志が4月5日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、天にツバを吐くような、特大ブーメランとも思える発言をしました。
「スマホで渋谷スクランブル交差点、見張ってるもん」
「みんなで見張ったほうがいいですよ。ホンマに」
「俺は見てるからな!」
いまだに外出している人たちを揶揄する発言ですが、「その通り!」と感じた視聴者も多かったでしょう。
しかし、よくよく考えてみると、「密閉・密集・密接」の「3密」に当てはまるのは、渋谷のスクランブル交差点ではなく、テレビ局です。
収録中の出演者同士は他の情報番組と同じくスペースを空けていましたが、松本自身が「視聴者向けのポーズ。打ち合わせでは至近距離でしょ」と言っていたことに加えて、当然のようにマスクなんかしていません。
そこに気づいた視聴者からは、SNS上でも疑問の声が並びました。
<毎日テレビ局に通っている松本が、なぜ外にいる人間を責められる?>
<自分の仕事だけ不要不急じゃない? 外にいる人もほとんどが仕事でしょ>
<マスクもしないで、したり顔でツバ飛ばしながらコロナを語る違和感>
もちろん、外出自粛はどのニュースや情報番組でも訴えていることなので、松本に限ったことではないかもしれません。
ただ、松本がツイッターでこうつぶやいたことで、さらに違和感は増幅します。
<地球人が大変なことに直面している。外でワイワイしているのは宇宙人か?>
繰り返しますが、コロナ感染で一番危険なのは「外」ではなく、「3密」に当てはまる「内」で人が集まることです。
このツイートに対しても、疑念の声は止まりません。
<外でワイワイするより、内でワイワイ騒いでるテレビ番組の方が危険でしょ>
<松ちゃんが宇宙人なのか?>
さらに、松本は高額納税者だからこそ言いたかったのか、こんな発言まで飛び出します。
「水商売のホステスさんが仕事休んだからといって、普段のホステスさんがもらっている給料を、我々の税金で、俺はごめん、払いたくないわ」
違法な職業ならともかく、合法な仕事のホステス業に対して、どんな線引きをしたのかわかりませんが、仮にも歴史的に差別されてきた「芸人」の口から、そんな発言が出てくるなんて…天にツバ吐いてない?…と、そこにも違和感を持った人が多かったようです。
<お笑い芸人ってそんなに偉いの?今日もテレビで稼ぎまくる松ちゃんが言うと違和感>
ただ、ゲストの指原莉乃だけは、このテレビの仕事に違和感を抱いているようで、「仕事が減らずに、当たり前のように、ここに来ていることが怖いです」と発言していました。
<指原は、表面上は自粛を訴える…テレビ局の危機意識の低さを嘆いてるのかも>
<サッシ―だけが地球人だった>
とはいえ、天にツバ吐こうが、ブーメランだろうが、コロナ感染の拡大を防ぐには、家に籠って、できるだけ人に会わないのが一番でしょうから、松本の発言が間違っているわけではありません。
事実、<地球人…宇宙人…>のツイートには60万を超える「いいね!」が押されています。
そんな影響力が強い人の一見「正しい」発言だからこそ、思いっきり違和感を抱いた人が多かったのかもしれません。(文◎編集部)