(left to right)蒼山ユーリ、平澤芽衣、伊吹咲蘭、平山・ジェニシー・未知留、小林潤
5人で1人のシンガーが唄っているイメージ
──アルバムが発売されるということで、メンバー間では最近どんな話をしていますか。
平澤芽衣(以下、芽衣):NILKLYでアニメを作ったら、っていう話を…。
伊吹咲蘭(以下、咲蘭):戦闘のやつ!
芽衣:まず、めいちゃんが後ろで腕を組んで見てます。
小林潤(以下、潤):私はスナイパーで後方援護。
咲蘭:私がブーメランとヨーヨーを持って戦います。ユーリはトランプです。
蒼山ユーリ(以下、ユーリ):刀だよ。
咲蘭:ジェニは素手で殺します。
平山・ジェニシー・未知瑠(以下、ジェニシー):アーッて言いながら殺します。
──これはヒーロー物?
芽衣:ダークヒーロー。
咲蘭:NILKLYの魅力の話をしてたらここに辿り着きました。
──どんなところがダークヒーローっぽいんでしょうか。
咲蘭:パフォーマンス、振り付け…。
潤:曲調。
ジェニシー:顔。
ユーリ:闇に紛れているから…。
咲蘭:ユーリとジェニシーが加入してから悪役感が増しました。
芽衣:5人になった瞬間に「あ、ダークヒーローだな」ってなった。
ユーリ:私たちが闇堕ちさせました。
咲蘭:2人が加入する前の3人では、どういうイメージだったんだろうね?
ジェニシー:私は加入前にNILKLYを見た時、妖精さんだと思った。
芽衣・咲蘭・潤:(同時に)妖精さん!?
ジェニシー:3人のデビュー・ライブ(2019年5月)に行かせてもらったんですけど、(静かな)「Night is Yours」が印象的で、ここに入るのか、妖精さんになるんだ〜、って。そしたらかなり違った。
──その時には加入が決まっていなかったんですか。
ジェニシー:3(オーディションを受けたら)ダンスを入れられる身体づくりをしてから入ろうってことになって、私も「入りたいから筋トレしてまーす」って言って。
ディレクター・田中紘治(以下、田中):ジェニ保留でNILKLYがデビューしたのは5月。で、8月にジェニと会ったら見た目がシュッとしてた。
ジェニシー:36キロ痩せました。
芽衣:偉いよジェニ〜。
咲蘭:そのおかげで1カ月で10曲も覚えて。
芽衣:めっちゃやったよね。
咲蘭:私たちを選んだ決め手が知りたいです。
田中:全体の話で言うと、声質を揃えたのはある。
芽衣:揃えたんですか?
田中:うん。ユニゾンになった時に一本のぶっとい声がドンとくるようにと言うか。グループ・アイドルは声も唄い方もバラバラの子たちでバラエティ豊かなのが魅力ではあるんだけど、NILKLYは5人で1人のシンガーが唄ってるような印象にしたかった。個性がかけ離れてるわけじゃないから、なおさら他の子と差をつける努力が必要、っていう課題もあるし。
芽衣:なるほど。
アルバムを機に新章を始めたい
──アルバムに向けて新曲が増えてきましたね。
芽衣:最近の曲のほうがメンバー全員でやってる感がある。「Fact or Fable」とか「Hash up」とか、「HOTEL」ぐらいから五天王みたいな。
咲蘭:確かに、5人で始まった感がすごいある!
──新曲の歌割について、芽衣さんが泣いたとか?
芽衣:そう。「Hash up」が、その、めいちゃん以外の歌割が多くて、それが嬉しくて。その歌割で振り入れした時にNILKLYは5人がエースだなと思えたのが嬉しかった。最初リーダーとして始めたので(現在はリーダー制をやめている)、歌割が多かったのが続いてプレッシャーで。っていうのをみんなに話してたんですよ。もっとみんなで、誰かのグループじゃなくて、全員が出てるグループになりたかったから。ちょうどそれを思ってたら「Hash up」の歌割が届いて嬉しくて、それで田中さんと話しました。
田中:渋谷のホテル街で。
芽衣:ホテル街の焼肉屋で。
咲蘭:語弊がありますよ?
──そんなアルバムですが、どんな人に聴いてほしいですか。
咲蘭:知り合いのおじちゃん、60代後半の人にシングルの「Odyssey」を聴かせたら「この曲は売れる」って言ってた。
ジェニシー:年配の方が言うなら間違いないわ。
芽衣:私の3倍以上生きてるんだ。そりゃ世間のことを知ってるわ。
ユーリ:年の功だよ。
咲蘭:ろうなく。
芽衣:老若なんの。
ユーリ:にゃんの。
咲蘭:…に聴いてもらえる素晴らしいアルバムになるのでは。
芽衣:TikTokで「Odyssey」の銃声とか楽しく使ってほしい。
咲蘭:やっと5人の仲間が揃ったところなので、アルバムを機に新章を始めたい。
芽衣:序章? いま。
ユーリ:プロローグ。
ジェニシー:仲間を見つけて。
芽衣:さあ行くぞ?
咲蘭:ここから私たちの物語が始まる。
ユーリ:俺たちの戦いはこれからだ。
咲蘭:そう、これからだ。
ユーリ:いや、打ち切りエンドにはしたくないよ。
芽衣:夏は弾けたいね。
咲蘭:みんなにNILKLYのアルバムを聴いてもらって。
ユーリ:世界を黒くする。
──潤さんはおとなしいですね。
潤:意識し過ぎて喋れなくなっちゃった。
咲蘭:好きに喋っていいよ。カットしてくれるからカバディも言っていい。
潤:マ?
ユーリ:マ?もカットしてもらえるから大丈夫。
潤:田中さんは、マ?が嫌いなんだよー。
ユーリ:田中さんはぴえんも嫌いだよ。
潤:カバディ…。
ユーリ:ネットの言葉をやたら使うな、と。
咲蘭:ワロタ。
潤:天皇即位不可欠。
ユーリ:なりたいって思ってなれる?
咲蘭:なれないよ。
配信で完璧な70点、ライブで最高の0点を
──パフォーマンスの方向性について聞かせてください。無観客のパフォーマンス配信にも力を入れていきたいとのことですが。
芽衣:私は普段のライブから横浜アリーナを想定してる。本当に(ライブ中に錯覚が)見えたことがあるの!
咲蘭:配信だと画面越しにも伝わる覇気?殺気?感じ取ってもらいたいよね。
ユーリ:コンテンツになろう。
潤:画面から突き抜けていくには、勢いだけじゃなくて綺麗じゃないと。視覚的に。普段のライブとは違う綺麗さとか表情、揃ってる感じを磨かないと。
ユーリ:ライブハウスとは違うベクトルを考えないといけない。
芽衣:すぐにレスポンスが返ってこないことに耐えるメンタルをしているか。お客さんの声に助けられるからね。画面越しに伝えようと思ったらいつもの熱量じゃ伝わらないもんね。それをお客さんのいない状態でやらなければいけない。
咲蘭:倍の熱量を出していかないと。
芽衣:倍だよ。
田中:70点が打てなきゃいけないんだ、配信だと。
芽衣・咲蘭:70点!?
芽衣:100点はダメってことですか?
田中:点数なんて言い方だけどさ、みんなが言う熱量とか100点って出し切ってるわけじゃん。なんか、オラア! みたいな。70点を狙うってことは、初めて見た人でもスッと入ってくるパフォーマンス。
芽衣:なるほど、怖いですもんね。(初めて見るアイドルが)すごい形相で唄って踊ってたら。
田中:それは好きになって初めて入っていけるゾーンだから。
芽衣:ちゃんと綺麗に見せることに専念と言うか。
田中:それでいて満足させたい。70点といっても手を抜くんじゃなく、完璧な70点を打たないといけない。通りすがりに見てもらうリリイベやプロモーションの時はそう。
咲蘭:完璧な70点…。
田中:そうすると今度はライブの価値が高まるのよ。会場でしか味わえない本気って言うか。そこのバランスは大事にしたい。配信とかで完璧な70点、ライブで最高の0点を取りに行くみたいな。
芽衣:最高の0点ってかっこいい。
咲蘭:配信に備えていかないとね。
芽衣:イブ(咲蘭)ちゃん暴れるもんね、表情が。
咲蘭:内なるゴリラが出てきちゃうから…。
ジェニシー:アルバムのイベント(リリイベ)とかやったことないから楽しみ。わからないことたくさんあるけど、みんなを見て頑張ろう。
──最後に、NILKLYを知らない方に向けてキャッチコピーを考えてみましょう。
ユーリ:深淵から這い出し…、屍。
ジェニシー:70点0点。
潤:漆黒の覇者。
芽衣:神とかがいい。
咲蘭:頭悪そうだな、覇者とか神とか。
潤:バンバンジー・シンパシー・チンパンジー。
咲蘭:韻踏んでるじゃん!
芽衣:なんか付け足そうよ。終わり良ければすべて良しっていうじゃん。
ユーリ:バンバンジー・シンパシー・チンパンジー・終わり良ければすべて良しー。
一同:おー!(拍手)