サッカーのV・ファーレン長崎が誕生して3月で15周年を迎えた。「長崎からJリーグへ」を掲げてスタートしたクラブは、苦楽を味わいながら着実に成長。夢を実現させ、今や長崎のスポーツを語る上で欠かせない存在になっている。その歩みを1年ずつ振り返る。
◆
県リーグ1部の強豪、有明SCと国見高OB主体の国見FCが前年(2004年)に合併。県リーグ覇者として挑んだ年明けの九州各県リーグ決勝大会で準優勝し、4月に開幕する九州リーグ昇格を決めた。
将来的なJリーグ参戦を見据えて新しいチーム名を公募。そして3月13日、「V・ファーレン長崎」への改称が発表された。ポルトガル語のVITORIA(勝利)とオランダ語のVREDE(平和)、VAREN(航海する)の三つを合わせた造語。国際貿易港として栄えた長崎から平和を発信し、勝利に向けて航海するという思いが込められている。
初代メンバーには唯一のプロ契約選手、原田武男(現U-18コーチ)らが名を連ねた。初のシーズンながら九州リーグ13勝5敗の3位と上々の結果を残した。