ヴォクシー、じゃなくて「シトロエン グランドC4スペースツアラー」|あえて選ぶガイシャのススメ Vol.10

クリーンディーゼル搭載7シーターMPV「GRAND C4 SPACETOURER」名称変更とCarPlay対応で登場

家族の夢を丸ごと載せる? ベストセラーのヴォクシー

2019年には8万台を超える販売を記録したミニバンのトヨタ ヴォクシー。

トヨタ シエンタ、日産 セレナに次いでミニバンとしては3番目に売れているクルマです。家族の夢を丸ごと載せる広々とした室内空間を実現し、Fun(快適性)、Utility(使用性)、Nenpi(燃費)を高次元で融合する「Spacious FUN Box」をキーワードに開発されたのがこのヴォクシー(とノア)です。

トヨタ ヴォクシー 2017年7月3日マイナーチェンジモデル

具体的には、“EMOTIONAL BOX”をデザインコンセプトに、個性豊かな表情と魅惑的な印象を備えた力強いハコ(箱)を追求したデザイン。個性的なフロントマスクにより、“毒気”のあるカッコよさを表現しています。

新開発の低床フラットフロアによるパッケージを採用することで、広々空間やノンステップによる子供・高齢者にも優しい乗降性、使い勝手の良い荷室を実現。

さらに、7人乗り仕様車のセカンドシートに、横スライド機構とワンタッチスペースアップサードシートの組み合わせで超ロングスライド(スライド量810mm)を実現したキャプテンシートを始め、様々なシートレイアウトを可能とし、更にその操作が女性でも軽く出来ることが大きなポイントとなっています。

ヴォクシー
ヴォクシー

そのほかにも、駐車枠を自動認識して駐車支援するインテリジェントパーキングアシスト(イージーセット機能付)や、バックカメラの視野角を約180度まで拡大した広角カラーバックガイドモニター、ワンタッチスイッチ付パワースライドドア(デュアルイージークローザー付)、おくだけ充電などの快適装備も採用されています。

シトロエン グランドC4スペースツアラーはミニバンじゃない?

シトロエン グランドC4ピカソ シャイン ブルーHDi(ディーゼルターボ)[2018年モデル]

一方のシトロエン グランドC4スペースツアラーは、TECHNOSPACE(テクノスペース)をコンセプトに、シトロエンの独創的なクルマづくりの哲学を結集したMPVです。ちなみに少し前までは「グランドC4ピカソ」という名前でしたが、2018年秋に名称を変更しています。

近未来的なエクステリアとフルデジタルのインターフェイス、使う人の期待に応えるフレキシビリティを具現化し、同クラスの中でも極めて個性的なモノスペースとして人気を博しています。

グループPSAの次世代プラットフォーム「EMP2」による低重心で、安定した走りと広大な室内スペース、完全独立の7名分のシートは5.7mにおよぶクラス最大級のパノラミックガラスルーフと相まって、いわゆるミニバンの既成概念を超えた開放感とくつろぎ感、シトロエンならではのコンフォート性を他にないレベルで両立させています。

さらに、パワーユニットは8速オートマチックEAT8にクリーンディーゼル2リッターターボエンジンを搭載。最大トルク400Nmによ17.3km/L(WLTCモードでJC08モードでは18.8km/l)という優れた燃費性能を誇っています。

パワーはヴォクシー、走りやすいのはグランドC4スペースツアラー

では諸元表で比較をしてみましょう。

ボディサイズはグランドC4スペースツアラーの方が短く広く低く、どちらかというと乗用車とミニバンの間のサイズ感です。パワートレインをヴォクシーのハイブリッドと比較をしてみると、パワーはヴォクシーの方が(エンジンとモーターを足すと)ありますが、トルクはグランドC4スペースツアラーの方が厚く、かつ、低回転域で最大トルクを発生していますので、フル乗車したときでも、発進時などより走りやすい仕上がりと言えそうです。

選ぶならどっち!?

乗る人への優しさが伝わってくるヴォクシー

トヨタ ヴォクシー 2017年7月3日マイナーチェンジモデル
トヨタ ヴォクシー 2WD/ハイブリッド HYBRID ZS

ヴォクシーは徹頭徹尾、ミニバンのシルエット。いかに室内のスペースを稼ぐかに重きを置いたもので、リアゲートをはじめ、サイド部分も基本的には抑揚を持たせず、地面に対して垂直に近い面構成を持たせています。

ヴォクシーを選んだ場合のメリット。まずは、スライドドアです。子どもの乗り降りやベビーシートなどに親が乗せる場合には、スライドドアはかなりのメリットとなるでしょう。

また、シートレイアウトのやりやすさや操作時の軽さはまさに日本車ならでは。女性でも軽々こなせます。

明るく楽しいシトロエン グランドC4スペースツアラー

シトロエン グランドC4ピカソ シャイン ブルーHDi(ディーゼルターボ)[2018年モデル]
クリーンディーゼル搭載7シーターMPV「GRAND C4 SPACETOURER」名称変更とCarPlay対応で登場

では、シトロエン グランドC4スペースツアラーの場合はどうでしょうか。

まず圧倒的な室内の明るさがあります。前席の頭付近にまで広がるフロントウインドウやガラスルーフなどから降り注ぐ日の光は他のクルマではまず味わえないものです。

また、個々人を大切にするフランスならではともいえるのがシートです。

7席それぞれが独立し、かつ、シートの柄が中央に向かって描かれています。これは聞くところによると、内側に向いて話しやすくするイメージなのだそうです。そして何よりもどこまでも走っていけるほど快適な乗り心地は日本車では味わえないもの。

家族皆で遠出をして、着いた先で疲れてしまっては元も子もありません。

選ばれたのは、シトロエン グランドC4スペースツアラー!

クリーンディーゼル搭載7シーターMPV「GRAND C4 SPACETOURER」名称変更とCarPlay対応で登場

これらのメリットを比較して考えると、やはりグランドC4スペースツアラーを選びたいと思います。

ミニバンですから家族や友人たちと出かけることが多いでしょう。その時に明るく楽しく解放感に溢れ、かつ、それぞれが快適に移動できること。しかも、ドライバーをはじめ誰もが疲れずに現地に到着し、皆で遊ぶことが出来る。これこそがミニバンを選ぶ大きなポイントであり、価値と言えるからです。

[筆者:内田 俊一]

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