緊急事態宣言発令、閑散とする夜の街 「外出自粛を」休業する居酒屋も

緊急事態宣言に関する安倍首相の記者会見を伝える大型モニター=7日午後、大阪・道頓堀

 新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が7日、発令された。感染拡大を防ぐのが目的で、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県が対象地域だ。対象地域の知事は、医薬品などの強制収用や、医療施設を臨時に開設する土地の強制使用が可能になった。国内各地の表情をまとめた。   

 安倍晋三首相が緊急事態を宣言したのは7日午後6時前。政府対策本部の会合で「最も重要なことは何よりも国民の皆さまの行動変容だ」と強調した。        

首相官邸で開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、緊急事態宣言をする安倍首相=7日午後5時45分

 ほぼ同時刻の午後6時過ぎ、普段は多くのサラリーマンや観光客らで賑わう東京・銀座は人通りがまばらで閑散とした様子だった。「銀座の雰囲気はがらりと変わってしまった」

人通りの少ない東京・銀座4丁目の交差点=7日午後6時23分

   緊急事態宣言を受けて約1カ月の休業を決めたのは福岡市内の居酒屋だ。「早くコロナをやっつけてほしい」との声も聞こえた。

福岡市の居酒屋。緊急事態宣言を受け約1カ月間の休業を決めた=7日夕

   神奈川県の黒岩祐治知事は、宣言を前に記者会見し「知事の権限で、まずは外出自粛を徹底していただく」と述べた。

記者会見する神奈川県の黒岩祐治知事=7日午後

 小学校の入学式が延期となった大阪市内の公園では同日午前、せめて写真だけでもと桜の木の下で撮影する親子の姿もあった。

大阪市内の小学校の入学式が延期となり、せめて写真だけでもと自宅近くの公園を訪れた親子。「本当はお友達とも一緒に撮りたかった」とさみしそうに話した=7日

 一方、さいたま市のドラッグストアでは朝、開店前からマスクを求めて多くの人が列を作った。店員は「マスクのご用意があります。走らず押さずに」と大声で呼び掛けた。

開店前に、マスクを求めてドラッグストアに並ぶ多くの人たち=7日午前、さいたま市

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