IR誘致・事業者選定 「秋から冬ごろ」に変更 長崎県、実施方針案を更新

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致で、長崎県は7日までに、施設の整備・運営を担う事業者の選定時期を当初予定していた今年秋ごろから「秋から冬ごろ」に変更すると明らかにした。国内外3事業者以上の応募を想定。2段階で審査する方針で「慎重に審査するため時間に余裕を持たせた」としている。
 県は同日までに、施設規模や事業者の選定方法などをまとめた実施方針案を更新。選定時期の変更も盛り込んだ。今後、識者らによる審査会を設置。応募事業者を書類による1次審査で3者に絞り、プレゼンテーションなどによる2次審査で1者を決める。
 同案によると、今年春から夏ごろに募集要項などを公表。事業者を決定後、2021年冬以降に国が最大3カ所の整備区域を選ぶ見通しは変わらない。
 国は昨年度中の基本方針策定を模索したが、カジノを巡る汚職事件などで先送りされている。国の方針決定後に県は実施方針を策定する予定。県IR推進課は「実施方針案の段階で事業者の公募を先に始める可能性もある」としている。
 県は実施方針案の更新と併せ、IRの経済波及効果などをまとめた基本構想もホームページ上で公表している。

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