閉校前の最後の1年生 阿比留君「夢は野球選手」 対馬・小綱小

在校生や教職員に向けてあいさつする阿比留君(中央)=対馬市立小綱小

 本年度末で閉校する対馬市豊玉町小綱(こづな)の市立小綱小(黒田剛校長、13人)で7日、入学式があり、ただ1人の新入生、阿比留光志君(6)を在校生や教職員が温かく迎えた。同校での入学式は2年ぶり。
 同校は1873年創立。中学校併設などを経て、1976年に再び小学校単独となった。児童数は84年に92人を数えたが、過疎化が進むにつれて減少した。
 同町西部の大綱出身の阿比留君は担任教諭と一緒に入場。黒田校長は「学校は楽しい所です。みんなと一緒にいろんなことを学び、ぐんぐん伸びていきましょう」と呼び掛けた。
 阿比留君は「きょうから1年生。お兄さん、お姉さん、先生方、どうぞよろしくお願いします」とあいさつ。在校生代表の作元葵(あおい)さん(11)=6年=は「難しいことや困ったことがあったら、いつでも声を掛けて」とエールを送った。
 阿比留君は式後の取材に「将来はプロ野球ソフトバンクホークスの選手になりたい」と夢を語り、父親の寿也さん(43)は「小綱小は今年が最後の1年。2年生からは豊玉小に通うことになるが、この校舎での思い出をたくさんつくってほしい」と話した。

 


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