iPS細胞でがんや希少疾患の革新的な医療実現へ 京大病院が「治療研究センター」開設 

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京都大医学部付属病院(京都市左京区)

 京都大医学部付属病院はこのほど、先進的な治療法の開発に向けた治験などを専門的に行う「次世代医療・iPS細胞治療研究センター」を開設した。iPS細胞(人工多能性幹細胞)による再生医療だけでなく、がんや希少疾患に関する革新的な医療の実現を目指す。

 大学の研究者が動物などを使った実験で病気の治療につながる知見を得ても、多くが製薬会社などの協力を得られるわけではなくヒトへの応用はさらに時間がかかる。同センターでは京大の持つ研究成果を生かしてこうした問題を克服し、治験をより早期に実施できる体制をつくる。

 病院敷地内に新設された専用のセンター棟(4階建て)は治験専用の病床を設けており、患者の経過観察や治験に関する説明をしやすくする。2020年度は15床で運用を開始。21年度から30床に増やす。

 京大iPS細胞研究所の山中伸弥所長は「研究成果が臨床で使えるようになるのかを評価するためには、臨床研究に精通した医療スタッフが必要不可欠」と開設の意義を強調している。