手作りペン立て今年も 東彼杵の浦さん、町内新1年生に

浦さんから贈られた手作りペン立てを手にする新1年生=東彼杵町蔵本郷、彼杵小

 東彼東彼杵町では8日、町立彼杵、千綿両小に新1年生計53人が入学。新型コロナウイルス感染予防のため、入学式は規模を縮小して開かれた。不安の中で門出を迎えた新入生全員に、同町大音琴郷の浦信夫さん(87)から毎年恒例の手作りペン立てが贈られた。
 15年ほど前、孫が入学した旧音琴小の新入生に記念品を贈ったのがきっかけ。当初は折り紙で作った簡単な飾りだったが、次第に複雑な木工品に進化した。子どもたちの減少に伴い、送り先も町内全域に拡大。二つの公立校に、私立校のながさき東そのぎ子どもの村小の新1年生も合わせた計約70個を製作した。
 ペン立ては、今年のえとにちなみ、ネズミの飾りを付けた。例年は彼杵小の入学式に足を運び、新入生の代表児童に手渡していたが、児童の健康に配慮し、町教委を通じて届けた。浦さんは「子どもたちの笑顔を見られないのはさみしいが仕方ない。健康に注意して元気に学校生活を送ってほしい」と話した。

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