特集 和太鼓の魅力(2)

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■笛吹から羽ばたいた和太鼓奏者
◇和太鼓との出会い
前田:幼い頃から音楽が好きで、バケツをひっくり返して打ったり、ピアノを弾いたりして遊んでいました。近所の中央公民館で甲斐之国御坂天雷太鼓保存会が和太鼓の練習をしていて、小学校5年生の頃に遊びに行ったのが和太鼓との出会いでした。
高校卒業後は、音楽の勉強をして、和太鼓演奏者ということではなく、音楽家として歩み始めていました。そんな時に天野宣音楽事務所の関係者から声が掛かり、全国和太鼓天野流に入門しました。
一度は脱退しましたが、復帰し、その頃に笛吹市太鼓連合へ楽曲を提供するなど以前にも増して地元との関わりを深めています。

◇僕にとっての和太鼓の魅力
前田:僕は、高校卒業後、和太鼓ということではなく、音楽家を目指していました。でも、なぜか必ず和太鼓に引き戻されます。自分でも不思議に思いますが、多分、自分を表現するのに一番向いている楽器なのだと思います。答えになっていないかもしれませんが、これが僕にとっての和太鼓の魅力です。

◇抱く理想
前田:僕は、自らが舞台に立ち、演奏するよりも作曲や演出をしている方が好きだし、どちらかと言うと演奏者というよりも伝承者と考えています。
今では舞台に立つより、教え歩いている時間の方が多いくらいです。
和太鼓演奏者を増やすことを大きな課題として取り組んでいますが、大切なことは続けていくこと。人が世代交代をしながらも継続していくことだと思います。笛吹市太鼓フェスティバルも笛吹市太鼓連合も和太鼓グループの活動も、継続していくことで伝統となり、いつしか当たり前になります。
〝笛吹市の和太鼓ここにあり〞と全国から注目されるような存在になることが僕の理想です。

・音楽家 和太鼓奏者 前田タクヤ
幼い時から音楽に親しみ、小学校の頃に甲斐之国御坂天雷太鼓保存会に入会し、和太鼓と出会い、全国和太鼓天野流に入門。
現在は、音楽ユニット「風カヲル時」での音楽活動や笛吹高校すいれき太鼓部など和太鼓グループの指導監督もしている。笛吹市太鼓連合でも顧問を務めるなど精力的な活動をしている。

▼心に響く、体が動く。それが和太鼓。
笛吹市太鼓フェスティバルの出演団体に「笛吹どんどこ太鼓」という障がい者の太鼓団体がいました。
みんな目をキラキラさせて楽しそうに演奏していました。梶原会長は「この子たちは本当に心から和太鼓が好きなんだ。上手下手ではなく、好きなんだ。和太鼓を打つことがね」と笑顔で“これでいいんだ”と言わんばかりに嬉しそうにうなずいていました。
皆さんも少しでも興味が湧いたら和太鼓を打ってみませんか。上手下手は関係ない。好きであれば、それがいつか誰かの心に響くようになる。そう取材を通じて教えていただきました。