【MLB】計54億円コール&田中を擁するヤンキースは何位? 米メディアが先発ローテ格付け

ヤンキースのゲリット・コール(左)と田中将大【写真:Getty Images】

ダルビッシュのカブスは10位、前田加入のツインズは11位、大谷のエンゼルスは23位

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、メジャーリーグも開幕は延期。7月スタートの可能性も伝えられるなど、先行きは不透明だ。そんな中、米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」は全30球団の先発ローテーションの陣容をランク付け。田中将大投手のヤンキースは2位、ダルビッシュ有投手のカブスは10位に位置付けられ、エンゼルスは23位で良くも悪くも大谷翔平投手次第であると評している。

「ブリーチャー・レポート」が1位に挙げたのはマックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンらを擁する昨季の世界一ナショナルズ。そして2位にヤンキースを選んでいる。ゲリット・コール、ジェームス・パクストン、田中、JA・ハップ、ジョーダン・モンゴメリーという顔ぶれで、ルイス・セベリーノ投手が2月にトミー・ジョン手術を受けたことを伝えた上で、今季9年総額3億2400万ドル(約353億円)で加入したコールに言及した。

 アストロズでの過去2シーズンの成績に触れ、「過去2シーズン両方でということは勿論のこと、そのどちらかでもサン・ヤング賞を受賞しなかったことが信じ難い」と指摘している。コールは2018年に15勝5敗、防御率2.88、276奪三振。昨年は20勝5敗、防御率2.50、326奪三振をマークしている。また、「パクストン、タナカ、ハップは2~4番手としてはハイクオリティな選択肢だが、彼らが(ローテーションの)トップ候補だったとしたら、ヤンキースは(このランキングで)12~15位あたりの位置にまで下がっていただろう」とも説明している。田中は今季、7年総額1億5500万ドル(約169億円)の最終年を迎える。

 前田健太投手が抜けたドジャースは6位。クレイトン・カーショー、ウォーカー・ビューラー、デビッド・プライスらの名前を挙げ、カーショーについては、依然として優秀な投手であるものの、昨年は防御率が悪化し、ここ数年の平均投球回数が減少していることに言及。「カーショーは頑丈さには疑問符が付くだけでなく、ドジャースはリュウとマエダの両方をこの冬に失った」と解説した。前田はツインズに、昨季防御率のタイトルを手にした柳賢振はブルージェイズに移籍。カーショーの昨季成績は16勝5敗、防御率は3.03だった。

 カブスは10位でカイル・ヘンドリクス、ダルビッシュ、ホセ・キンタナ、ジョン・レスターらを挙げている。前田が加入したツインズは11位。ホせ・ベリオス、ジェイク・オドリッチ、前田、ホーマー・ベイリーらが名を連ねている。記事はカイル・ギブソンがレンジャーズへ、マーティン・ペレスがレッドソックスに移籍し、ピネダは禁止薬物による出場停止期間がまだ残っていることに言及。「そういうわけで、彼らは状況を改善するために、市場に出て(FAだった)ベイリーとマエダを獲得した」と解説している。

 そして、エンゼルスは23位。大谷、アンドリュー・ヒーニー、フリオ・テヘラン、ディラン・バンディ、グリフィン・キャニングの5人だ。記事はエンゼルスの良い面にヒーニーとバンディは三振奪取能力があること、バンディはブレーブス時代に5~6回を安定的に投げていたことと言及。一方で課題としては、ローテの中で昨年WARが1.6を超えているのがバンディだけであり、防御率4.79は「とてもじゃないがエースとは呼べない」と解説している。そのため、エンゼルスは良くも悪くも大谷次第だとしている。

 大谷は一昨年右肘のトミー・ジョン手術を受け、今季2年ぶりに二刀流を復活させる。1年目の2018年は10試合に投げて4勝2敗、防御率3.31だった。

 マリナーズは26番目。マルコ・ゴンザレス、菊池雄星、ジャスタス・シェフィールドらの陣容となっている。「マリナーズの位置づけは難しい。キクチとシェフィールドは共にポテンシャルには溢れているものの、実績に欠ける」と指摘した。菊池はメジャー1年目の昨季32試合に登板して6勝11敗、防御率5.46と苦しんだ。

 田中、ダルビッシュ、前田、大谷、菊池。日本が誇る5人の先発投手は今季どんな活躍を見せるか。開幕が待ち遠しい。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2