2時間の食事会で感染?「まさか」 福井県の新型コロナ患者「死の恐怖」吐露

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男性は陽性を告げられた時、死の恐怖を感じたという=4月7日、福井県内(写真は提供)

 新型コロナウイルスに感染し入院している福井県内の男性を4月7日、福井新聞が電話取材した。友人と一緒に行った飲食店で感染したとみられる。「2時間ほど食事をしただけ。2メートル以上離れていても空気の流れによってはうつると思う。まさか自分が」と話し、陽性と告げられた時のことについて「死の恐怖を感じた」と振り返った。

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 3月のある夜、友人3人と食事をした。別のグループに、後に感染者と分かる知人がいた。自分と知人の距離は複数の人を挟んで3~5メートル。互いの席で、会釈程度のあいさつをした。店内では従業員らが動くから空気も動く。離れていても感染するのかもしれない。トイレには行っておらず、ドアノブにも触っていないので、接触感染の可能性は低いと思う。

 店に行ってから数日後に37度台の発熱。風邪と思い、氷枕をして寝たら翌朝は引いていたので仕事に行った。年度末で忙しかった。その日は途中で体がだるくなり、早退して病院へ行ってせきどめと解熱剤をもらった。翌日は仕事を休んだ。その頃、知人が感染していたことを知ったが、離れて座っていたため自分も感染しているとは全く考えなかった。数日後、再び熱が上がった。

 たまたま家族も検温したら、熱があった。自分は体がだるく味覚障害も少しあったが、もともと花粉症で同じような症状は毎年あったので、おかしいとは思わなかった。ただ、少し怪しいなと感じ始めた。

 それから、家の中では時間をずらし、食事を別々に取った。なるべく、家族と同じ空間にはいないように気を付けた。

 発症から1週間たっても症状が続いた。再度病院へ行った。保健所に相談して、と言われ電話した。「少し様子をみましょう」と言われた。検査はまだ早いという感じだった。

 翌日朝は熱が下がったので、仕事に行った。夕方、飲食店で一緒にいた友人から「陽性だった」という連絡が来た。完全な濃厚接触者だと思い、保健所に連絡した。すぐに検査となり、その夜に病院に行った。翌日、陽性と言われた。死の恐怖が襲ってきた。家族も陽性。ショックだった。

 2日間自宅待機し、入院した。食事は病室の入り口に置かれ、自分たちが取りに行っている。検温や血中酸素測定などの指示はナースコールで入る。現在は平熱で、食欲もあり、ほかの症状はない。ただ、退院後の不安もある。自宅は消毒しておらず、どこにウイルスが残っているか分からない。保健所は対処法を教えてほしい。

 ちゃんと社会復帰できるだろうか。勤め先で「感染者」と広められないだろうか。取引先にどこまで伝えていいのか分からない。

 確認されていない感染者はまだまだいるだろう。病院に行かずに、自力で治してやろうと考えている人もいるだろう。すぐに保健所に相談してほしい。

 感染を防ぐのはやはりマスクと手洗い。熱が出てから数日は自宅でマスクはせず、少し疑い始めてから着けた。それじゃ遅い。ただマスクを着けて、食事はできない。外出禁止まで出す必要はないかもしれないが、感染防止のために、飲食店では話をあまりしない方がいいと思う。