「新型コロナウイルス」の影響で2月に事業を停止した(株)冨士見荘[蒲郡]が破産開始

 (株)冨士見荘(TSR企業コード:510067255、法人番号:9180301011281、蒲郡市西浦町大山17、設立1956(昭和31)年2月、資本金9600万円、伊藤剛社長)は3月30日、名古屋地裁豊橋支部から破産開始決定を受けた。破産管財人には河邊伸泰弁護士(河邊・加藤法律事務所、豊橋市前田中町8-24、電話0532-55-2037)が選任された。
 負債総額は債権者66名に対して約23億8600万円。

 1955年2月に創業。蒲郡市内の西浦温泉で47室の観光旅館を経営していた。三河湾を臨む景観と新鮮な魚介類を売りに、ピーク時の2005年12月期には約5億5000万円の売上高を計上していたものの、業績不振により2013年8月に資金ショートを起こし、行き詰まりを表面化した。
 その後も事業を継続し、特に近年は需要が高まる中国人ツアーの受け入れに注力。客室の約半分は中国人観光客が利用していた。売上の回復に努めていた矢先の2020年1月、感染が急拡大した新型コロナウイルスの影響で中国からの団体ツアーのキャンセルが相次いだ。
 春節の大型連休と重なることもあって、盛り上がりを見込んでいた需要が確保できなくなったため、先行きの見通しが立たなくなり、2月21日までに事業を停止していた。

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