【さあ、おいで!ロマンチックな“冷蔵庫”工場】

たっぷり大容量の「冷蔵庫」。どうやって広いスペースを作るのか?巨大工場に潜入すると、ロマンチックな“抱擁シーン”が待っていた!

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たっぷり大容量で人気の「冷蔵庫」。一体どうやって広いスペースを作り出すのか?静岡にある巨大工場に潜入すると、ロマンチックな“抱擁シーン”が待っていた。

■めったに見られないシロモノ!巨大“冷蔵庫”工場へ

家庭用電化製品はかつて白い色が多かったことから「白物(シロモノ)家電」と呼ばれる。その代表格「冷蔵庫」は今、たっぷり大容量が人気。製造現場はめったに見られないシロモノだった。

三菱電機・静岡製作所。60年以上にわたって国産の冷蔵庫を作り続けている。冷蔵庫のボディは「外箱(そとばこ)」と呼ばれ、材料は鉄板だ。まずは巻き癖を直し、決まった長さにカット。待ち構えた女性スタッフが冷蔵庫を冷やすガス「冷媒」が通るパイプをテープで仮留めすると、今度はマシンがしっかり固定していく。「パイプを押さえる担当」「テープを貼る担当」「仕上げ担当」と、見事な連係プレーだ。

そこにピカピカ光る“なぞのボード”が現れた。これは「真空断熱材」。薄いのに大きな断熱効果が得られるという。このスグレモノを接着剤で鉄板にピタッとくっ付けると、平らだった鉄板の左右が折り曲がっていく!あっという間に“Uの字”に変身するのだ。

■さあ、おいで!ロマンチックな“抱擁”シーン

冷蔵庫のボディを「外箱」というのに対し、食品を詰める内側のスペースは「内箱(うちばこ)」という。材料はペレットと呼ばれるプラスチックの細かな粒で、これを溶かして形を作る。出てきた姿はまるで“白い浴槽”だ!

いよいよ「外箱」と「内箱」が運命の出会い。両者の合体はとてもロマンチックだ。外箱が「さあ、おいで!」と両腕を広げると、「内箱」がその胸に飛び込んでいく。まるで恋人たちの“抱擁シーン”を見ているようだ。

合体を終えると、底の部分に真空断熱材などを取り付けフタをする。次の瞬間、それまで横になっていた冷蔵庫がついに起き上がった。ずいぶんと冷蔵庫らしくなっている。ところがよく見ると…外箱と内箱の間に隙間が!これではグラグラしてしまう。

■隙間をスッキリ!たっぷり大容量の秘密!

外箱と内箱の間の隙間を埋めるのは、断熱材の役割を果たす「ウレタン」だ。穴から注入すると、もの凄い勢いで膨らみ隙間を残らず埋めていく。かつて断熱材はこのウレタンだけだったので、冷蔵庫の外枠が分厚くなり、中のスペースを広く取れなかった。ところが薄い「真空断熱材」が開発されたことで、冷蔵庫は大進化!ウレタンを使う量が減り、たっぷり大容量の冷蔵庫が実現したのである。

冷蔵庫の幅が同じなら、10年程前より約150リットルも容量が増えたというから驚きだ。

■まるでスキー場?リフトで空中散歩!

工場内をスキー場の“リフト”のような乗り物が動き回る。“座席”を見ると様々な部品が積まれていた。冷蔵庫づくりのラストスパート、組み立てである。

よく見るとリフトの向こう側で、冷蔵庫本体のラインが流れている。しかも同じスピードだ。これこそ効率的に部品を取り付ける“仕掛け”なのだ。

最後は1台づつ電源を入れ機能をチェック。こうして、たっぷり大容量のヒット家電「冷蔵庫」が静岡の地から全国へと出荷されているのである。

                           【工場fan編集局】