12球団ドラフト史上最高“当たり年”は? 阪神は今岡、関本、濱中指名の96年

98年ドラフト1位の阪神・藤川球児(左)と96年ドラフト1位の今岡誠(現ロッテ2軍監督)【写真:荒川祐史】

1996年以外にも藤川と福原が入団した1998年も“当たり年”

 毎年、100人近い新人が新たに飛び込んでくるプロ野球の世界。誰もが大きな志を抱いて入団してくるものの、活躍できるのはほんのひと握りしかいない。長いドラフトの歴史で12球団それぞれの最高の“当たり年”だったのは、いつだろうか。各球団を検証していってみよう。今回は阪神だ。

 巨人や中日とともに日本のプロ野球を草創期から支えてきた伝統球団である阪神。長い球団の歴史の中で、ドラフトで最高の当たり年と言えるのは、1996年ではないだろうか。

 この年、阪神は逆指名のドラフト1位で東洋大の今岡誠が入団。2位で天理高の関本賢太郎、3位で南部高の濱中治を指名した。全部で4人という少数指名だったが、そのうちの3人が1軍の中心選手に成長した。

 今岡は1年目から1軍の戦力となり、2年目にはレギュラーに成長。2000年代前半は打線の中核を担い、勝負強い打撃でチームに貢献した。2005年には147打点で打点王に輝き、現在はロッテの2軍監督を務めている。

 2位の関本は遅咲きだったものの、8年目の2004年に110試合に出場してチームの中心選手へと成長。勝負強さを武器に現役晩年は代打の切り札となった。濱中は5年目の2001年に110試合に出場し台頭。2002年には18本塁打、2006年には20本塁打を放った。

 阪神ではこの1996年以外に、藤川球児と福原忍という球団を代表するリリーバーを指名した1998年や下位指名で赤星憲広と藤本敦士が入団した2000年なども“当たり年”と言えるのではないか。近本や木浪が加入した2018年や、“ロマンドラフト”と称された2019年が、これ以上の“当たり年”となることを期待しているファンも多いことだろう。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2