「住まい確保」9割弱、「復興実感なし」2割 熊本地震被災者150人調査

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 熊本日日新聞社は、2016年4月の熊本地震で住宅被害を受けた被災者150人を対象に、約1年ごとに聞き取っている生活状況や復興の実感についての追跡調査の結果をまとめた。

 住まいを「再建・確保できた」「見通しが立った」とした人の割合は9割弱。昨年の前回調査から微増だが、生活基盤の整備が進んだことがうかがえる。

 内訳は「再建・確保できた」76%(84人)、「見通しが立った」10%(11人)。仮設住宅を退去して新築・再建した自宅に移った人が目立ち、実家や復興住宅に住む予定の人もいた。

 一方、住まい再建・確保の「見通しが立っていない」とした人は9%(10人)いた。理由は「再建資金が乏しい」「ひびが入ったままの借家の修理について大家と話し合えない」「宅地造成や道路整備が終わるのに、あと2年かかる」など、まだ一定の期間や資金を要する人が少なくない。

 復興を実感するかどうかについては「実感する」が30%(33人)だった。「ある程度実感する」の44%(49人)と合わせると74%となり、前回より7ポイント増えた。国道57号の復旧ルートや県道の4車線化が進んでいることなどが理由に挙がった。

 ただ、「あまり実感できない」が18%(20人)、「全く実感できない」が4%(4人)で計22%。前回より5ポイント減にとどまった。

 理由として「自宅が再建できずに取り残されていると感じる」「地区の道路や用水路の復旧が置き去り」「観光客減少などで飲食店経営が厳しい」といった声が上がった。

 「復興は実感するが、町の風景が変わってしまった」などを理由に、「どちらとも言えない」と答えた人も5%(5人)いた。(熊本地震取材班)