“すでに終わっている街”…!? 6人のLGBT当事者の半生から見る『生と性が交錯する街 新宿二丁目』の今と昔。

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日本だけにとどまらず、世界でも名をはせるゲイタウン・新宿二丁目。
この街を紹介するテレビ番組や雑誌、書籍は今までに多数あったが、この度、新宿二丁目にはとくに思い入れもなければ、なんのゆかりもないストレート男性のノンフィクション作家が、新宿二丁目に救われ、愛し、仕事をしてきた6人へのインタビュー取材をおこない、この街を紹介する本がKADOKAWAより刊行された。
その名も『生と性が交錯する街 新宿二丁目』である。

ここで登場する6人は以下の通り。
●ゲイ雑誌『バディ』、『G-MEN』創刊の立役者であり、長年HIV啓発活動に従事している
── 長谷川博史
●ゲイ雑誌『バディ』にモデルとして誌面デビューし、最終的には最後の編集長を務めた
── 村上ひろし
●グラビアアイドルとして人気を博し、日本でいち早くレズビアンを公表し、同性結婚式も挙げた
── 一ノ瀬文香
●新宿二丁目でも珍しいニューハーフショーパブの老舗『白い部屋』のオーナー
── コンチママ
●ストレート女性でありながら『新宿二丁目の母』として親しまれている『クイン』オーナー
── りっちゃん
●2000年代から東京のプライドパレードに携わってきた、「東京レインボープライド」顧問兼理事
── 山縣真矢

性別、性的指向、性自認をはじめ、年齢も育った環境も違う彼ら彼女らが辿ってきた新宿二丁目での体験エピソードは実に興味深く、長年この街に関わってきたからこそ語られる言葉は生々しくて重たい。

なかでも、昭和時代から新宿二丁目と関わってきた長谷川博史さん、コンチママ、りっちゃんたちが見てきた新宿二丁目の光景は、LGBT当事者でも若い世代にとっては未知の世界であり、自分たちのルーツを知ることができる驚きに満ちていた。
エイズが流行し「ホモの病気」と言われていた時代を越えて尚、「私が死んだら、この街に骨を撒いてね」と話す長谷川博史さんの生命力はなんともあやかりたいものだ。

6人が一様に話す「新宿二丁目から失われたもの」、「今も昔も変わらないもの」とは一体何なのか? また、「新宿二丁目はすでに終わっている」という思いを抱えながら取材を進めていった著者が辿り着いた答えとは……?

6人の人生を追体験し生き様を知ることで、新宿二丁目という街の新たな一面も見えてくるはずだ。
#SAVEthe2CHOME

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生と性が交錯する街 新宿二丁目(角川新書)
著者/長谷川晶一
発行/KADOKAWA
本体価格/940円+税

記事作成/AROMU(newTOKYO)
写真/EISUKE