IFAB(国際サッカー評議会)は来季2020-21シーズンから変更される、または明確化されるルールを発表した。その主な追加・変更点を見てみる。
▼第10条 試合結果の決定
「イエローカードと警告はPK戦には持ち越されない」
(説明:延長戦を含めた試合中のイエローカードと警告は、試合の一部ではないPK戦には持ち越されない。よって、試合中とPK戦の両方でそれぞれイエローカードを受けても退場にならない)
▼第12条 ファウルと不正行為
「攻撃側の偶発的ハンドは、ゴールや決定機になる直前だった場合だけ反則になる」
(説明:攻撃側選手の手や腕にボールが偶発的に触れた後に別の攻撃側選手にボールが渡り、すぐに得点になった場合はハンドの反則。偶発的ハンドの後にボールがある程度の距離を移動<パスやドリブル>したり、ゴールや決定機になるまでに複数のパスがあった場合には反則にならない)
「ドロップボール時に4メートル離れることを順守しない選手はイエローカードになる」
(説明:FK時などに加えてドロップボール時も一定距離を離れない場合は警告対象に)
「ハンド:肩と腕の境界は脇の下と定義される」
上記図解
▼第14条 ペナルティキック
「PK時にGKが反則をした時、シュートが枠外だったり、(GKが触らずに)ゴールから跳ね返った場合、GKによる反則は処分されない(=蹴り直しにならない)。GKの反則がキッカーに明らかな影響を与えない限りで」
PK時にGKが反則をした時、シュートが入った場合はゴール認定
PK時にGKが反則をした時、シュートをGKが阻止した場合はPK蹴り直し
PK時にGKが反則をした時、シュートが枠外だったりバーやポストに当たった場合、蹴り直しになるのはGKの反則がキッカーに明らかな影響を与えていた時だけ
「PK時にGKの反則で蹴り直しになった場合、まず最初は警告。さらに反則した場合にはイエローカード
(説明:大抵の場合、GKの侵犯<ラインから足が離れる>はボールがキックされるタイミングの予測ミスである。よって、最初の反則でGKはカードを提示されない。だが、その後のキック時にさらなる反則をした場合にはGKはカードを受けなければいけない)
「GKとキッカーが全く同時に反則していた場合、キッカーが処分される」
(説明:キッカーとGKが同時に反則した場合、GKの反則はキッカーの不正なフェイントによるものが多いため、キッカー側が罰せられる)※キッカーにイエローカードで守備側の間接FKによって再開