インパクトの高い論文数分析による日本の研究機関ランキング 2020年版を発表 クラリベイト・ジャパン

日本の高被引用論文の総数は、昨年に引き続き世界第12位 化学、物理学、材料科学などの分野で影響力を維持

2020年4月14日
クラリベイト・ジャパン

クラリベイトは、高被引用論文数の分析による日本の研究機関ランキングを発表しました。本分析は、後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに、世界の中で日本が高い影響力を持っている研究分野において、国内で特に存在感のある研究機関を特定する試みです。

クラリベイトでは各研究分野における被引用数が世界の上位1%に入る、卓越した論文を高被引用論文と定義しています。高被引用論文は、影響力の強い研究者である高被引用論文著者の選定をはじめ、論文の卓越性を客観的にはかる指標として広く使用されています。

今回の分析で日本の高被引用論文の総数は、昨年と同様世界第12位でした。分野別では、昨年に引き続き7分野において10位以内を維持しています。なお7分野中、3分野は昨年から順位をひとつ落としています。

日本国内で総合分野ランキングのトップ20の内訳は、昨年同様に大学が14、研究開発法人が6となりました。これらの研究機関の全てにおいて、その高被引用論文の割合は、日本全体での平均0.89%を上回り高くなっています。特に国立がんセンターでは、その割合が3%を超え、理化学研究所、物質・材料研究機構、高エネルギー加速器研究機構でも2%を超えており、インパクトの高い論文を多く輩出していることがわかります。

分野別でみると、総合分野ではランクインしていない特徴のある研究機関が存在感を示しています。研究機関はその特色が顕著で、生物学・生化学では情報システム・研究機構が、免疫学では国立成育医療研究センターや国立感染症研究所が、植物・動物学では農研機構や国際農林水産業研究センターがそれぞれ存在感を示しており、地球科学では海洋研究開発機構、国立環境研究所、気象庁気象研究所、宇宙航空研究開発機構が成果を上げています。大学においては研究機関ほど特色が顕著ではありませんが、免疫学では千葉大学、東京医科歯科大学、順天堂大学、植物動物学では奈良先端科学技術大学、地球科学では高知大学など、分野別で強みのある大学があることがわかります。

2020年のランキングを記載したレポートは、こちらよりダウンロードください。

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