遠隔手話サービス、高齢夫婦救助に一役 「Net119」に代わり福島・郡山市が独自導入

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 台風19号豪雨で甚大な浸水被害に見舞われた郡山市では、未導入だった「Net119緊急通報システム」の代わりに市独自の「遠隔手話サービス」が活用された。聴覚障害者の安否を確認し、孤立していた高齢夫婦の救助につながった。

 サービスは昨年度に導入。利用者はスマートフォンやタブレットを使い、無料通信アプリの「LINE(ライン)」か、「スカイプ」のテレビ電話で、市役所にいる手話通訳者と会話できる。市内の聴覚障害者約75人が登録している。

 市職員は、台風19号上陸から一夜明けた10月13日朝からサービス利用者の安否を確認。自宅1階が浸水した聴覚障害者の夫婦が2階に避難していることが分かり119番通報し、午後2時ごろに救出されたという。

 郡山市は2014年度に東北で初めて「手話言語条例」を制定。聴覚障害者が手話を使いやすい環境づくりを推進してきた。

 市障がい福祉課は「消防隊が近づいていることなどをリアルタイムで伝えられ、映像から周囲の様子も分かる。平時だけでなく災害時も有用なサービスだ」と効果を実感している。