温泉街の宿泊費補助 雲仙市議会、補正予算案を可決 市民対象

 長崎県雲仙市議会は17日、臨時会を開き、新型コロナウイルス感染拡大に伴う独自の緊急経済対策費などを盛り込んだ、総額約1億4千万円の本年度一般会計補正予算案を全会一致で可決した。市は、国の緊急事態宣言を踏まえながら、5月中旬の実施を目指す。
 市は、宿泊客数が減っている雲仙、小浜温泉街をはじめとする事業者支援のため、市民を対象に市内宿泊費の半額を補助。市内で利用できる商品券を全世帯(人数に応じ2千~4千円分)に配布。事業所の雇用維持のため、国の雇用調整助成金や県の同種の助成金を除いた事業主負担額の最大5割を市が助成する。
 市内温泉街の旅館ホテルは宿泊予約がない日は休館し、一部は期間を決めて計画休業している。市の支援策決定を受け、雲仙温泉観光協会の宮崎高一会長(56)は「非常にありがたいが、非常事態が宣言され経済対策の開始のタイミングが難しくなったと思う。安全対策を徹底して実施を待ちたい」と話している。

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