【インタビュー】武雄市長 小松政氏「西九州のハブ都市目指す」

武雄市長 小松政氏

 -九州新幹線長崎ルートの暫定開業への期待は。
 武雄市は、佐世保線の駅である武雄温泉と高速道路の分岐点もある。新幹線の暫定開業で佐世保線と長崎方面の分岐点にもなり、交通の要衝としての機能が高まる。

 -佐世保線の特急に加えて博多を結ぶリレー特急も走り、利便性が高まる。
 交通の要衝を生かして西九州のハブ都市を目指し、西九州でここが便利だというまちづくりを進めていきたい。武雄市だけが新幹線開業効果を享受するのではなく、周辺自治体にも効果を波及させていきたい。
 昨年4月にハブ都市推進室を設置した。駅前、駅周辺のまちづくりを進めていく。周辺の自治体とも連携を進めている。昨年は嬉野、有田、武雄の3市町が連携する枠組みができた。それに加えて鹿島、伊万里両市と引き続き連携して共存共栄の形をつくっていきたい。

 -定住人口の拡大に向けた取り組みは。
 武雄から佐賀、博多方面の利便性は格段に増す。鉄道で長崎方面にも行けるようになるので、通勤や通学の範囲が広がる大きなチャンスだと考えている。武雄市では官民で新幹線活用プロジェクトを進めている。新幹線の通勤や通学割引も検討して定住人口の増加につなげたい。

 -未着工区間の新鳥栖-武雄温泉についてフル規格での整備を求めている。
 リレー方式は乗り換えで全ての列車が停車する点で利便性は上がるが、交流人口の拡大効果は薄い。関西への直接乗り入れができるフル規格が必要だ。

 -フル規格実現に向けてどう取り組んでいくか。
 現在、佐賀県と国土交通省が協議に向けた調整を書面でしている。協議が一日でも早く始まることを望んでいる。まずは協議の状況を注視したい。


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