新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛の動きが広がる中、首都圏各地からマイカーなどで乗り入れる“コロナ疎開”の観光客らが後を絶たない城ケ島(神奈川県三浦市)。地元自治体は駐車場閉鎖の対策に乗りだしたが、初の日曜となった19日も東京や埼玉など県外ナンバーの車で混雑する光景は変わらなかった。
好天に恵まれた19日の昼どき。島内では駐車スペースを求めて巡回する車が目立ち、所々で混雑を引き起こしていた。商店街の一角では閉鎖された駐車場前の路肩などに車が並び、路線バスの通行が困難になる場面も。三崎署員が移動の呼び掛けや取り締まりに追われている様子も見られた。
八王子市の20代男性は「海が見たかった」。景色の良い場所を見つけては車を止め、スマートフォンで写真を撮影して移動する観光客の姿も少なくない。
同署によると、違法駐車の車群はパトカーが来ると姿を消すが、しばらく時間を置いて戻ってくる。当直の署員をフル回転させて監視などの対応にあたったが、島民からは「何とも悲しいいたちごっこ。動くたびに感染拡大の危険も増す。他人への迷惑も考えてほしい」との憤りが聞かれた。