【新型コロナ】防護服、医療ガウン不足 黒岩祐治知事が重点2機関を視察 神奈川

重点医療機関の病院内を視察した黒岩知事(右端)=県立足柄上病院(神奈川県提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、神奈川県の黒岩祐治知事は21日、県が「重点医療機関」に指定した2病院を視察した。医療崩壊の回避に向けた新たな医療体制「神奈川モデル」を実践する現場を訪れ、最前線で奮闘する医療従事者らの訴えに耳を傾けた。

 重点医療機関は、酸素吸入が必要な中等症患者を集中的に受け入れる病院。知事は県立循環器呼吸器病センター(横浜市金沢区)と県立足柄上病院(松田町)を訪れ、防護服や医療用ガウンなどが不足している実態を伝えられたという。視察後、県庁で「医療従事者の皆さんが自分や家族への感染に対する恐怖を持ちながらも真剣な思いで頑張っている姿を確認し、大変心強く思った」と語った。

 松田町役場では、本山博幸町長や足柄上郡町村会の湯川裕司会長(山北町長)、NPO法人アシガラパートナーズの草柳貴之理事長と懇談。足柄上病院に支援物資を届けた同町村会やNPO法人に謝意を示した。

 本山町長は「町単独でマスクを買うのは難しい。県内で共同購入してコストを下げて県民に配れないか」と提案。湯川会長は山北町でも休日に都市部から人出があるとし、「大型連休が心配」と再び外出自粛を要請するよう依頼した。

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