【新型コロナ】「陽性」誤報告、公表にも「思い至らず」 横浜市会見

 横浜市が亡くなった男性の遺族に新型コロナウイルスの検査結果を誤って「陽性」と伝えていた問題で、市は22日、会見を開き、事実関係を明らかにした。

 市によると、男性が亡くなったのは3月23日。死亡後に市内の医療機関が感染の疑いがあるとして、市衛生研究所に検査を依頼した。衛生研から「陽性」との報告を受けた市保健所が翌24日夜、遺族に伝達。葬儀社は葬儀当日の25日朝に知り、急きょ、ひつぎを消毒するなどした。火葬後に陰性と分かった。

 市は原因について、検査データが不規則な動きを示しているのを衛生研の職員が見落とし、自動判定の結果だけで判断したと説明。25日に別の職員が再確認し、判定の誤りに気付いたという。

 公表しなかった点について、市は「思いが至らなかった」と釈明。検体ごとに個別データをチェックするなど、再発防止に努めるとした。

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