処方薬の宅配を開始 外出減らし感染予防 長崎のヤクシンPG

処方薬の配送を始めたヤクシンPG。薬の量に応じて箱の大きさを選べる=長崎市

 長崎県内を中心に10カ所で調剤薬局を展開するヤクシンPG(長崎市、藤本明弘社長)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、処方薬の宅配を始めた。これまで医療機関が出した処方箋との引き換えが原則だったため、患者が病院、薬局それぞれを訪れる必要があった。同社は「慢性疾患のある人らが薬を処方してもらうためだけに病院や薬局に行く回数を減らせる。人との接触を避けることにつながれば」としている。
 新型コロナウイルスへの院内感染などを防ぐため、政府が初診からのオンライン診療や処方薬配送を13日から時限的に認めたことに伴う措置。宅配はヤマト運輸が担い、15日に始めた。
 宅配までの流れは▽患者が医師に電話などで診察を依頼▽医師が薬を処方▽医療機関が患者の希望するヤクシングループの薬局へ処方箋をファクス▽薬局が薬を準備▽患者へ電話などで服薬指導▽薬局から発送-となる。
 患者が手元に処方箋を持っている場合は、患者が直接、薬局にファクスか無料通信アプリLINE(ライン)で事前送信後、処方箋の原本を郵送。薬局が原本を受け取り次第、薬を発送する。
 薬代のほか送料(九州内一律550円)、箱代(70円~)、代引き手数料(330円、薬代1万円以上は440円)、消費税がかかり、配達員に代金を現金かクレジットカードで支払う。問い合わせは同社(095.821.5883)。

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