コスタ・ベネチア 燃料足りず長崎へ 人道的理由で受け入れ

 長崎県は22日、クルーズ船コスタ・ベネチア(13万5千トン)が23日午前7時に長崎に入港すると発表した。長崎港では別のクルーズ船の新型コロナウイルス船内感染が起きているが、燃料不足で漂流の恐れがあり、人道的な理由で受け入れる。
 コスタ・ベネチアは、三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊し新型コロナ船内感染が発生したコスタ・アトランチカ(8万6千トン)と同様、コスタ・クロティエーレ社(イタリア)が運行している。
 県港湾課によると、コスタ・ベネチアは781人が乗り組み、乗客はいない。新型コロナ感染が疑われる情報はないという。24日に燃料、25日には食料も不足するため、松が枝岸壁に接岸し必要な物資を補給。24日午後6時半に出港する。県は、寄港中に乗組員が乗下船を一切せず、補給・廃油作業員とも接触しないなどの条件で受け入れる一方、警備員が24時間監視する。


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