新作・旧作のロック・ドキュメンタリー映画を特集上映する〈アンダードックス〉 、JAWBREAKERのブレイク・シュヴァルツェンバッハをフィーチャーしたキービジュアル解禁! ...しかしながら開催延期!

メジャーで大衆的な音楽映画が劇場で注目を集めるなか、シネマート新宿が放つ真逆の新企画──まだ日本で紹介されていない新作、長年上映されていない旧作など、地下にうごめく数々の“アンダーグラウンドなロック・ドキュメンタリー映画”にスポットライトをあてる期間限定の特集上映、〈UNDERDOCS(アンダードックス)〉のキービジュアルが解禁となった。

JAWBREAKERのブレイク・シュヴァルツェンバッハ(Vo, G)をメインとした写真を使用し、インディーズバンドのライブポスターの雰囲気を漂わせるアンダーグラウンド感全開のアートワークが完成。写真の粗さ、文字の読みにくさなど、随所にこだわりが感じられる。

また、キービジュアル内に「when:postponed due tovirus, schedule TBA」とある通り、6月12日(金)よりシネマート新宿・シネマート心斎橋にて開催予定だった本企画だが、新型コロナウイルスの感染状況並びに新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を鑑みて開催の延期が決定(開催日未定)。何の不安もなく映画館に集まれる状況になり次第、開催されるという。

【UNDERDOCS(アンダードックス)】

上映予定作品は、サンダンス映画祭正式出品作でもある『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』、辺り一面何もない荒廃した砂漠の中でソニック・ユース、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、ミニットメンという奇怪な組み合わせがただひたすら演奏するという現代のバーニングマンやコーチェラフェスの原型を捉えた『デソレーション・センター』、オーストラリア・パンクを世界に知らしめた豪州のストゥージズ、レディオ・バードマンを描く『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』、90年代エモコアに多大な影響を与え近年再始動を果たしたジョウブレイカーの『ジョウブレイカー/ドント・ブレイク・ダウン』が日本初上映。

さらにセックス・ピストルズ初のアメリカツアーを追ったパンク・ドキュメンタリー映画の最高傑作『D.O.A.』が19年ぶりにスクリーンに登場、昨年惜しくも逝去した天才ダニエル・ジョンストンを描いた『悪魔とダニエル・ジョンストン』が14年ぶり、おびただしい数のバンドをフィーチャーしたハードコア巨編『AMERICAN HARDCORE』が9年ぶりの上映となる。また2006年にシアターN渋谷で3回のみ上映されてその姿を消した『ミニットメン:ウィ・ジャム・エコノ』がまさかの上映決定。

ラインナップはパンクロックに少し偏っている感があるが、それは10数年前に今はなきシアターN渋谷で細々と開催されていた『PUNK / HARDCORE FILM FES』の流れを汲んでいるからに他ならない。巨大な商業的成功をおさめるアーティストたちの音楽映画が賑わうなか、この企画はその真逆を行く、裏街道まっしぐらな地獄の上映となる。

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