羽田-川崎連絡道路の開通、1年延期 台風で土砂堆積、工費も55億円増

多摩川をはさんで川崎の対岸には羽田空港第3ターミナルが見える=3月、川崎市川崎区

 多摩川河口部で建設中の「羽田連絡道路」について、川崎市は24日、開通時期を1年先延ばしして2022年3月末までにすると発表した。開通時期の変更は今回で2度目。昨秋の台風19号の影響で工期がずれ込むことが原因という。工事費も約55億円増え、約271億円になる。

 連絡道路は17年に着工。東京五輪を見据えて当初の開通目標は20年7月ごろとしていたが、川底の土砂堆積が想定以上だったことや悪天候の影響で21年3月末に変更された。

 その後、台風19号に伴う増水で、建設現場付近の川底には大量の土砂がたまった。作業船を入れるためのしゅんせつが必要になり、工程を精査した結果、さらに工期の1年延長が不可避との結論に至った。

 羽田連絡道路は、羽田空港と、ライフサイエンス分野の研究機関の集積が進む川崎市川崎区の殿町地区(キングスカイフロント)を片側1車線の橋で結ぶ計画。市と都、国土交通省が協力して整備している。

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