<レスリング>2030年アジア大会にカタール・ドーハとサウジアラビア・リヤドが立候補

 アジア・オリンピック評議会(OCA)は4月23日、ホームページで2030年アジア大会の開催地に、カタール・ドーハとサウジアラビア・リヤドが立候補したことを掲載した。今年11月の総会で決定する。

 ドーハは2006年大会を開催している。イスラム教の強い国であり、当初、レスリング女子は実施しない予定だったが、国際レスリング連盟(FILA=UWW)の粘り強い交渉によって実現した。

 開催が決まれば初となるサウジアラビアは、長年にわたって女性の活動(スポーツ活動・観戦を含む)に厳しい制限をかけてきた国。2012年ロンドン・オリンピックでは、国際オリンピック委員会(IOC)憲章に違反するとして出場が認められない可能性もあったが、陸上と柔道に1選手ずつを参加させることで、辛うじて出場が認められた。

 最近は規則をゆるめ、女子サッカーリーグを立ち上げるなど、ようやく女性のスポーツ参加の道が開けてきた。イランと同じく女子レスリングの実施には程遠いようだが、昨年、世界最大のプロレス団体WWEが女子の試合も行うなど、急速に変化しているもよう。

 アジア大会は、2022年は中国の杭州、2026年は愛知県と名古屋市の共催で行われることが決まっている。

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