【詳細解説】政府の新型コロナウイルス感染症対策への評価は!?2020年4月電話・ネット意識調査

選挙ドットコムでは、4月11日(土)・12日(日)に日本国内の18歳以上の方を対象としたハイブリッド調査(電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時に行う方式)による全国意識調査を実施しました。
電話調査(JX通信社と共同実施)では992件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)では1,000件の有効回答を得ました。

「選挙ドットコムちゃんねる」でもゲストにJX通信社の米重克洋さんをお招きし、今回の調査について解説をしていただきました。
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新型コロナウイルス感染症への政府の対応「評価しない」が約6割

新型コロナウイルス感染症への政府の対応を「高く評価する」は4.9%、「どちらかと言えば評価する」が19.0%、「どちらとも言えない、分からない」が14.5%、「どちらかと言えば評価しない」が27.3%、「全く評価しない」が34.5%という結果になりました。

「評価しない」が61.8%、「評価する」が23.7%となり、「評価しない」が「評価する」を大きく上回りました。

3月度の意識調査と今回の意識調査の比較は上の図の通りです。

どちらも「評価しない」が「評価する」を大きく上回っていますが、4月度は3月度より「評価する」が約10ポイント減少し、「評価しない」が約10ポイント増加しました。

ネット調査と電話調査の比較は以上の図の通りです

ネット調査では「高く評価する」が2.8%、「どちらかと言えば評価する」が11.9%、「どちらとも言えない、分からない」が20.1%、「どちらかと言えば評価しない」が29.9%、「全く評価しない」が35.3%となりました。

電話調査では「高く評価する」が6.7%、「どちらかと言えば評価する」が26.2%、「どちらとも言えない、分からない」が8.9%、「どちらかと言えば評価しない」が24.6%、「全く評価しない」が33.7%となりました。

どちらの調査でも「評価しない」が「評価する」を大きく上回っています。回答者の年代が比較的若いネット調査では、「評価しない」が「評価する」を約50ポイント上回っており、若い世代は政府の対応に厳しい評価をしている印象を受けます。

また、回答者の年代が比較的高い電話調査では、ネット調査に比べ「どちらとも言えない、分からない」の割合が少ないという特徴があります。電話調査の回答者は、「評価する」と「評価しない」という評価をはっきりさせている印象を受けます。

色々な視点からクロス分析を行うと・・・。

年代別のクロス集計は上の図の通りです。「18・19歳」「20代」「80代」はそれぞれ全体の10%にも満たないため参考値となります。

30代~70代のどの年代においても「評価しない」が「評価する」を上回っています。そして、年代が上がるにつれて「どちらとも言えない、わからない」の割合が減少しています。年代が上がるについて「評価する」と「評価しない」がはっきりと分かれている印象を受けます。

支持政党別のクロス集計は上の図の通りです。

自民党支持層では「評価する」が「評価しない」を約20ポイント上回っています。しかし、無党派層(支持する政党はない)や与党・公明党支持層、野党各党では「評価しない」が「評価する」を大きく上回っています。

与党・公明党支持層でも、「評価しない」が「評価する」を約10ポイント上回っています。

内閣支持別とのクロス集計は上の図の通りです。

内閣を支持する人は、新型コロナウイルス感染症への政府の対応を評価し、内閣を支持しない人は政府の対応を評価しないとする傾向が出ています。また、内閣支持について「どちらとも言えない」の回答者でも「評価しない」が「評価する」を大きく上回っています。

長期化が懸念される新型コロナウイルス感染症。今後の内閣支持率への影響は?

先述までの意識調査結果について、選挙ドットコムちゃんねるにゲスト出演をしたJX通信社の米重氏は「新型コロナウイルス感染症への政府の対応が評価されていない理由は、3月から4月にかけて発表された『一世帯2枚の布マスク配布』や『所得制限付きで30万円の給付』などの政策が影響しているのではないか。」としています。

今月16日に安倍総理大臣は、自民党の二階幹事長や公明党の要請も踏まえ、所得制限を設けず現金10万円を給付する方針を明らかにしました。こうした政府の対応が、今後の内閣支持率にどのような影響を与えていくのかを選挙ドットコムでは引き続き注目してまいります。

また、選挙ドットコムのハイブリッド意識調査では、これまでわからなかった全世代の声を集めることができます。政治家の方や政党関係者にもご利用いただいておりますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。

調査概要:調査は令和2年4月11日(土)と12日(日)に実施。日本国内の18歳以上の方を調査対象とし、有効回答数は電話調査(JX通信社との共同実施)で992件、インターネット調査(Gunosyリサーチを使用)で1,000件を取得。電話調査は無作為に電話番号を発生させるRDD方式をオートコールで実施。ネット調査ではスマートフォンアプリのダウンロードユーザーを対象にしたアンケートツールにより実施。各数値は小数第2位以下を四捨五入。

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