津鉄の現実 直視して/厳しい経営状況 有志ら本音のポスター/支援へ「レール・オーナー」募る

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待合室に張られている、レール・オーナー募集を周知する津軽鉄道の新しいポスター=津軽五所川原駅

 「まだ大丈夫 そう思っていませんか?」。青森県五所川原市と中泊町を結ぶ津軽鉄道の車両や駅舎に、同社の厳しい経営状況を利用者に訴え掛けるポスターがお目見えした。刺激的な表現にすることで、地域の足を残そうという沿線住民の機運を高めるのが狙い。考案した関係者は「津鉄の現実をもっとシビアに受け止めてほしい」と強調している。

 ポスターは、津鉄の「レール・オーナー制度」周知の一環で作成し、4月から張り出されている。文面を考えたのは、津鉄の利用促進を支援する五所川原市と中泊町の職員有志「津鉄ア・モーレ」の面々。隊長の倉光諒心(りょうご)さん(28)=市財政課主任=は、津鉄の経営内容が住民に正しく伝わっていないのでは-というメンバーの思いを、簡潔に表したという。

 同制度は総延長20.7キロのレールのオーナーを全国から募っており、2007年に始まった。1メートル当たり1口5千円で総口数は2万700口だが、2020年4月現在、申込口数は2275口にとどまっている。

 「開始直後は好調だったが、今は年間10口程度」と澤田長二郎社長。新型コロナウイルスの影響で団体客のキャンセルが相次ぐ中、「経営の基盤はあくまで地元」と話す。

 倉光さんは「かつて利用していた人や沿線住民でも手助けできる方法として、レール・オーナー制度があることを知ってほしい。ポスターを見て、少しでも意識を変えてもらえれば」と期待をかけている。