【MLB】日本人投手の“天敵”を独自調査! 前田は剛腕投手、ダルは天井ツンツン男?

ツインズ・前田健太、カブス・ダルビッシュ有、ヤンキース・田中将大(左から)【写真:Getty Images、AP】

田中は昨季同僚エンカーナシオンに3発5打点、日本人3投手の苦手を独自検証した

大リーグは新型コロナウイルスの影響を受け、シーズン開幕が大幅に延期となっている。アリゾナ、フロリダのキャンプ地にテキサスを加えた3州で、全30球団を集めて無観客で公式戦を行うことなどが検討されているが、いまだに先行きが見えてこない。日本人投手ではカブスのダルビッシュ有投手、ツインズの前田健太投手は米国に残り、ヤンキースの田中将大投手は日本に一時帰国して調整している。

これまで海の向こうで活躍してきた日本人投手だが、長年プレーすることで意外な“天敵”も見えてくる。米ベータサイト「ベースボール・リファレンス」を参考に独自の視点で、日本を代表する3投手が克服すべき打者を挙げていきたい。

まずはヤンキース田中だ。ヤンキースに移籍した14年以降、レギュラーシーズンで最低10打席以上対戦している打者で最も苦手としているのはホセ・ラミレス(インディアンス)だろう。打率.667(15打席9安打)、1本塁打、2打点、1四球、長打率1.071、OPS1.738と圧倒されている。エドウィン・エンカーナシオン(ホワイトソックス)には、打率.444(30打席12安打)、3本塁打、5打点、2四球、長打率.852、OPS1.352。昨季後半戦はチームメートで心強い存在だったが、シーズンオフにホワイトソックスへ移籍した。同じア・リーグで再び対戦する可能性もあるだけに、何とか克服したいところだ。

同じアジア出身者では韓国好打者・秋信守(レンジャーズ)を苦手としている。打率.450(23打席9安打)、1打点、3四球、出塁率.522、長打率.600、OPS1.122。同地区の宿敵レッドソックスではラファエル・デバースに打率.467(16打席7安打、1本塁打、2打点。1四球、出塁率.500、長打率.733、OPS1.233と打たれている。

ダルビッシュはベテラン捕手セルベリに打率.600、前田はシンダーガードに2被弾

ダルビッシュが最も“天敵”とするのはマーリンズの34歳捕手フランシスコ・セルベリ(マーリンズ)だろうか。打率.600(10打席6安打)、1本塁打、1打点、出塁率.600、長打率1.100、OPS1.700。セルベリに次ぐ苦手打者としては、デレク・ジーター氏(ヤンキース)を挙げておきたい。14年に現役引退し、現在はマーリンズの共同オーナーを務めている“キャプテン”には打率.556(10打席5安打)、1四球、出塁率.600、長打率.778、OPS1.378と苦手としていた。“3位”もヤンキース一筋のブレット・ガードナーになるだろうか。球審への不満からダグアウトの天井をバットで激しく突く抗議する好打者には打率.429(15打席6安打)、4本塁打、4打点、出塁率.467、長打率1.286、OPS1.752。本塁打の多さが特に顕著であることが伺える。

前田健太は前ジャイアンツのスクーター・ジェネット、前マリナーズのデナルド・スパンにそれぞれ打率.455(11打数5安打)と相性は良くなかったが、現在はいずれもFA。昨季シーズン32本塁打を放ったケーテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)には打率.471(17打席8安打)、出塁率.471、長打率.471、OPS.941と相性は良くなかったが、前田は今季からア・リーグのツインズへ移籍。交流戦で対戦する機会はあるのだろうか。

前田の“天敵番外編”としては剛腕ノア・シンダーガードを挙げたい。メジャー挑戦1年目の16年5月11日で投げ合い、先制ソロ、逆転3ランとまさかの2打席連続被弾。その剛腕は3月下旬に右肘のトミー・ジョン手術を受けて今季全休が決まっているが、もしかしたら最も苦手としている“打者”なのかもしれない。

すでに引退やFAとなっている選手もピックアップしたが、こうした打者の特長からちょっとした傾向も見えてくるかもしれない。新型コロナウイルスの影響で生じた“空白”期間で、日本を代表する投手たちがどう修正するか。今はシーズン開幕を気長に待ちたい。(Full-Count編集部)

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