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YouTuberの先駆け的存在と言えば「ヒカキン」。先日、小池都知事と対談し「もうテレビやマスコミなんていらない!」と視聴者に言わしめたほどで、『HIKAKIN TV』が誇るチャンネル登録者数はなんと834万人。さらに上を行くのが「はじめしゃちょー」、登録者数は854万人を超えます。
そして、389万人と登録者数こそトップグループには及ばず、また、都知事と対談できるような“好感度”は持ちあわせていないものの、随一の影響力を持つのがヒカル。このヒカルが仕掛ける「ヒカル砲」が、凄まじい威力を発揮し続けているのです。
4月25日、こんなニュースを全国スポーツ紙が報じました。
『雨上がり・宮迫がついにテレビCM出演へ…ファッション通販サイト「ロコンド」が起用「今の僕にテレビCMが入るなんて」』(日刊スポーツ)
しかし、地上波のテレビではほとんど取り上げられていません。闇営業問題以降、いまだ「オフホワイト」のイメージがぬぐえない宮迫博之をテレビに流せない…という理由かもしれませんが、それがなんと、地上波のテレビ広告に出演するという“ウルトラC”が実現したのです。
この“ウルトラC”を成し遂げたのが、ヒカルであり、「ヒカル砲」です。
ヒカルは、服とシューズのネット通販サイトを運営する「ロコンド」に単身乗り込んで、自身のブランドとのコラボシューズの販売をプレゼン。そして“何も知らない”宮迫を巻き込み、とある“条件付き”でロコンドの社長に、ヒカル自身も含めたテレビCM出演を提案します。そして、その状況をそのまま、自らのYouTubeチャンネル「ヒカルチャンネル」で配信しました。
その結果、何が起こったかというと…。
『ロコンドが「ヒカル砲」でサーバーダウンも、株価は一時17%高の爆騰』(WWD)
最新ファッション情報を伝えるニュースサイト「WWD」がこう報じました。
<服とシューズのネット通販サイト「ロコンド」を運営するロコンドが、ユーチューバーのヒカルから洗礼を受けた。ロコンドは2日、ヒカルのファッションブランド「リザード(REZARD)」とコラボレーションしたシューズの販売を「ロコンド」で開始した。売り切れを条件に田中裕輔ロコンド社長がヒカルのCM出演を約束したことから、単なるコラボシューズの販売にとどまらないプロジェクトへとヒートアップ。ヒカルは「WWDジャパン」のインタビューでロコンドのサーバーダウンを宣言し、同日の午後8時に雨上がり決死隊の宮迫博之も飛び入りで登場した動画の放映がスタートすると祭り状態に。午後10時半にはロコンドのサーバーがダウンする事態になっていた。そうした状況を受け、本日のロコンド株は取引開始から前日の終値705円より120円(17.02%)高い825円と爆騰してスタート。しかし11時半現在は755円に落ち着いている>
「ヒカル砲」によって、ヒカルを支持する視聴者たちが一気に動き、サーバーがダウン。一瞬で株価を動かし、見事シューズを「完売」させたのです。
この「完売」こそが、宮迫とヒカルのテレビCM出演の「条件」だったわけです。
レペゼン地球の助っ人企画立ち上げ
さらに、4月26日、同じくYouTuber「DJ社長」の人気ユニット「レぺゼン地球」を救うために「ヒカル砲」を放ちます。
DJ社長は、このコロナ禍で、計画していた「レぺゼン地球アリーナツアー」が “全公演中止”となり、経済的危機に陥っていました。
「DJ社長は僕が大炎上して消えた時、こんなテレビCMにまで出れるようになるなんて考えられない時に、救ったくれた恩人」
自身のチャンネルでそう語り、DJ社長に直接、電話します。
「もうやばいな…動画は広告収入無いんで、ライブが収益の全部だった…無観客で配信ライブするにしても、撤収日込みで3日間アリーナ抑えて3000万円はかかる」(DJ社長)
「今の状況を受け止めたうえで、今一番理想のカタチは? グッズ販売とか?」(ヒカル)
「そうですね、今作ってあるグッズを買ってもらうのが一番…ライブ用のグッズが売り切れるかどうかが一番大事。ライブで10万分のお客さんを想定してましたから」(DJ社長)
そして、ヒカルは自身とレぺゼン地球の「コラボグッズ」として提案、自身の視聴者に「レぺゼン地球を救おう」と呼びかけるのです。
「ロコンド」の株価さえも動かした「ヒカル砲」がまたまた放たれたわけです。
<味方にしたらこれほど頼もしい“救世主”はいない。ただ敵に回したらこれほど怖い“悪魔”もいない>
そんな声が聞こえてくるのもまた、ヒカルの“危ない魅力”かもしれません。(文◎編集部)