Amazon スポンサー広告徹底ガイド その②-ターゲット設定について-

*この記事はアメリカ(amazon.com)でのAmazonマーケティングを前提としています。日本のAmazon(amazon.co.jp)とは広告の内容や規定が異なる場合がありますのでご了承ください。

 

アメリカ最大のショッピングサイト“Amazon”のスポンサー広告について徹底ガイドする第2回目です。今回は、ターゲティング手法=誰に対して広告を表示するのか?ということについて解説します。Amazonスポンサー広告とは?どんな種類があるの?という方は前回の記事をご覧ください↓

前回記事:Amazon スポンサー広告徹底ガイド:その①-4つの広告の種類と違い-

 

2種類のターゲット設定方法:オートとマニュアル

Amazonで広告キャンペーンを作成するにはいくつかの設定をする必要がありますが、『ターゲティング』はキャンペーン名、期間、予算という基本事項に続き、一番初めに選択する項目になります。ターゲティングの方法は以下の2パターンがあります。

 

1. オートターゲティング (Automatic Targeting)

Amazonスポンサー広告の中で『スポンサープロダクト』でのみ利用できるターゲット設定です。『スポンサーブランド』『スポンサーディスプレイ』でオートターゲティングは利用できません(2020年4月現在)。

オートターゲティングはマッチングの種類と広告に出す商品を選ぶだけで広告掲載がスタートできる最もシンプルな方法で、Amazonで初めて広告を出す出店者やCPC型のマーケティングに慣れていない人、最速で広告を始めたい人に向いています。マッチタイプは以下の4種類があり、この中から1つ選択するとAmazonのシステムが自動で最適なターゲットに向け広告を表示します。

① Close Match:ユーザーの検索ワードと広告商品が近いと判断した場合に広告を表示

② Loose Match:ユーザーの検索ワードと広告商品に関連があると判断した場合に広告を表示

③ Substitutes:広告商品と類似する商品の詳細ページを見ているユーザーに広告を表示

④ Complement:広告商品の付属・補完・関連商品の詳細ページを見ているユーザーに広告を表示

 

2. マニュアルターゲティング (Manual Targeting)

マニュアルでのターゲット設定ではもっと絞り込んだセグメントが可能です。CPC型広告の運用経験がある人や、ターゲットにすべきキーワードリストがすでにある、またはシェアを奪いたい競合商品・競合ブランドが明確に分かっているというセラーにはこちらのターゲット方法の方がおすすめです。

ちなみに2020年4月現在においては、GoogleやFacebookが提供しているような、エリア・デモグラフィック属性(年齢・性別)・デバイス(モバイル・PC)別によるセグメント機能はAmazon広告では提供されていません。

 

マニュアルターゲティングの種類と設定のコツ

マニュアルターゲティングには3つの種類があり、広告のタイプ(スポンサープロダクト/スポンサーブランド/スポンサーディスプレイ)によって設定できるものとできないものがあります。以下に3種それぞれのポイントと設定のコツを解説します。

 

1. キーワードターゲティング (Keyword Targeting)

ユーザーが商品検索で使用するキーワードを予測してそれらを登録することで、実際にそのワードが使われたときに広告が表示される仕組みです。キーワードリストは商品名のほか、類似アイテム名、関連製品名、ブランド名などある程度のバリエーションを持たせ、最低でも20個はリスティングするようにしましょう。

キーワードを登録する部分には3つのタブがあり、“Suggested”のタブではAmazonがおすすめのキーワードを自動でリストアップしてくれます。まずはその中から良さそうなキーワードを選び、続いてとなりの“Enter Keywords”のタブから必要なキーワードを自分で入力して追加します。すでにエクセルやCSVでキーワードリストがある場合は、3つめの“Upload file”のタブからデータをアップロードすると便利です。

キーワードターゲティングは『スポンサープロダクト』『スポンサーブランド』の2つの広告で利用できます。キーワードのマッチタイプ(Broad / Phrase / Exact / Negative)の違いについては次回以降、また別途詳しく解説します。

 

2. プロダクトターゲティング (Product Targeting)

競合や類似する商品・ブランド、またはプロダクトカテゴリーをターゲティングする手法です。例えば競合C社のスニーカーをターゲットと設定した場合、ユーザーが「C社 スニーカー」「ランニングシューズ C社」などで検索してターゲットした商品が表示される際に、その周辺(検索結果ページ・商品詳細ページ)に広告が表示されます。1つの広告キャンペーンにつきターゲティングする商品は複数選択することができ、または個別商品でなくブランド名を指定することもできます。

プロダクトターゲティングは『スポンサーブランド』『スポンサーディスプレイ』の2つの広告で利用することができます。

 

3. 興味関心ターゲティング (Interests Targeting)

ユーザーの過去の購入履歴や閲覧ページなどから、広告商品のカテゴリーに興味関心の高そうなユーザーを判定し、検索結果ページや商品詳細ページに広告を表示します。興味関心によるターゲティングは現在『スポンサーディスプレイ』のみで利用できる手法です。

 

おわりに:オートとマニュアル、どちらを選択するべき?

Amazonでの広告ターゲティング手法を詳しく見てきました。出店して日が浅い、広告運用は初めて、Amazonマーケティングに知見がない、という方はまずは手軽にできるオートターゲティングからスタートしてみてください。

GoogleやFacebookなどほかのプラットフォームでマーケティング経験があるという方も、予算があまりタイトでなければオートとマニュアル、両方を同時に始めることを推奨します。マニュアルターゲティングは見込み客によりセグメントしてリーチができるため費用対効果が高い手法ですが、一方でオートターゲットはセラー側が想定していなかった潜在客を連れてきてくれる可能性があります。

キャンペーン初期は同時に運用し、オートターゲティングで得た有効なセグメント情報をマニュアルターゲティングに反映して最終的に1つに絞れば、取りこぼしや無駄のないスマートな広告運営ができるようになります。

 

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