EWC:2020-2021シーズンにも影響か「必要であればセパン8耐を1月に先送りする」とプロモーター

 4月27日、『2019-2020 FIM世界耐久選手権(EWC)“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会』がEWCの2019-2020シーズン最終戦として10月30日~11月1日に開催されることが発表された。これについて、EWCのプロモーターであるユーロスポーツ・イベント代表のフランソワ・リベイロ氏と、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)総裁のホルヘ・ビエガス氏がコメントを発表した。

 当初の予定では、今年の鈴鹿8耐は7月16~19日に鈴鹿サーキットで行われる予定だった。しかし新型コロナウイルスの影響により、入国制限措置が採られていることで海外チームが鈴鹿に来れないこと、また日本で緊急事態宣言が発令されたことなどを受けて延期が決定した。

 2019-2020シーズンのEWCのスケジュールはこれまで何度か変更されており、今年の鈴鹿8耐は第3戦となることが決まっていたが、今シーズンもグランドフィナーレとして開催される。鈴鹿8耐は、初開催の1978年から夏の伝統的なイベントとして親しまれていたが、史上初めて秋に行われることになる。

 2019-2020シーズンの当初のスケジュールでは全5戦が予定されていた。新型コロナウイルスの影響でカレンダーが変更された後も同数のレースを開催するために、FIM、ユーロスポーツ・イベント、様々なレース主催者が協力して今季のカレンダーを再構築。これにより8月29~30日の第3戦ル・マン24時間からシーズンを再開し、9月19~20日に第4戦ボルドール24時間が開催され、11月1日の鈴鹿8耐が最終戦となる全5戦のスケジュールに変更された。

 EWCは年をまたいで行われ、例年9月に開幕戦ボルドールが行われるが、最終戦の鈴鹿8耐が11月開催となったことで、2020-2021シーズンにも影響することになりそうだ。

2019-2020シーズンEWCスケジュール(4月27日発表時点)

 ユーロスポーツ・イベント代表のフランソワ・リベイロ氏は「世界的に健康が脅かされ、日本の入国制限の関係でロジスティックに制限がかかり、さらにはEWCに関わるすべての人々の健康を守ることが我々の最優先事項であることから、鈴鹿8時間耐久を延期する必要が出てきました」と語った。

「日本のモーターサイクルファンのために日本最大の祭典を選手権のビッグレースとして留めようと、鈴鹿の開催カレンダーに関して対応してくれたモビリティランドを讃えたいと思います」

「2020-2021シーズンの開幕に合わせたロジスティックへの影響がチームに出ないようにするために、必要であればセパン8耐の開催日を1月、恒例のSBK/MotoGPのプレテストの直前に先送りします」

 また、FIM総裁のホルヘ・ビエガス氏は以下のようにコメントした。

「数週間前には、鈴鹿8時間耐久の開催が延期になるなど誰も予想だにしていませんでした。しかし、私たちは強さを持ち続け、不必要なリスクを一切負わずに、一日でも早くレースができる日に戻れるよう、できることをすべて行わなくてはなりません」

「鈴鹿に集まる情熱的な観客のみなさんが再び素晴らしいショーを楽しめること、この名門レースがFIM世界耐久選手権の特別な舞台であり続けることを確信しています。この場をお借りして、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)、モビリティランド株式会社、そしてユーロスポーツ・イベントに感謝申し上げます」

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