ホッケンハイムでのドイツGPが2020年に復活の可能性。主催者がF1側との協議を認める

 2020年F1カレンダーから脱落したドイツGPが、この夏、復活する可能性があることが分かった。ホッケンハイムのボスが、F1側と話をしていることを認めた。

 序盤10戦の延期か中止が決まった後、F1のCEOチェイス・キャリーは4月27日、「7月、8月、9月序盤にヨーロッパでレースを始めることを目指し、最初のレースは7月3日から5日にオーストリアで開催することが目標である」とコメントした。
「9月、10月、11月には、ユーラシア、アジア、アメリカでレースを開催し、12月には湾岸諸国に移り、バーレーン、そして例年最終戦を開催するアブダビでシーズンを終え、合計15戦から18戦を開催することになると考えている」

 元々の2020年カレンダーにドイツGPは含まれていない。しかし、ドイツの『Frankfurter Allgemeine Zeitung』紙は、「短縮されたF1シーズンにおいてホッケンハイムがひとつの役割を果たすかもしれない」と今週報じた。同紙は、独自に得た情報では、F1側からホッケンハイムに対しドイツGP開催についての要請があったと伝えている。

2019年シーズンの2勝目を挙げたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

 この報道を受けてホッケンハイムのマネージングディレクター、ヨルン・テスケが『Motorsport-Total.com』にコメント、F1から特別な要請があったことは認めなかったものの、「協議していることは確かだ」とコメントした。

「いずれにしても、F1の担当者とは時々連絡をとってきたし、それは今も変わらない。長年のパートナーシップから考えて、それぞれの立場について互いに尋ねるのはごく普通のことだ」

「こういった話題について対話している。F1のレースカレンダーの不確実性についても話をしている」

 しかし日程や契約の詳細などについては現時点では話をしていないと、テスケは言う。

「そういうことが可能なのかどうか、どのように開催するのかといったことについて話をした。気軽に意見を交換したのだ」

「ただ、日程や条件、契約の設定については話をしていない。真剣に検討するにはそういった話が必要だが、そこには至っていない」

 ヨーロッパラウンドの序盤は無観客で行われる見通しだ。テスケはホッケンハイムはそういう形での開催を受け入れると語った。

「当局が要求する条件を満たすことができ、経済的側面が我々にとって意味のあるものであれば、ホッケンハイムは(無観客でのレースを)検討することを拒まない」とテスケ。

「しかしながら、協議をする必要がある。今の段階では人々が考えているほど具体的にはなっていない」

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