長崎平和マラソン延期検討 1年程度、実行委事務局

実行委事務局の長崎市

 被爆75年に合わせ、11月29日に長崎市で開催予定の「長崎平和マラソン」について、実行委事務局の市が、1年程度の延期を検討していることが30日、関係者への取材で分かった。新型コロナウイルス流行で準備が滞っているのに加え、開催できても感染防止に向けた「3密」(密閉、密集、密接)の回避が困難なため。開催の可否を5月中旬をめどに正式決定する見通し。
 同マラソンは今年の被爆75年に合わせて計画された同市初のフルマラソン大会。順位を競わない8.9キロと2020メートルの「ファンラン」も含め、既に国内外の約1万人がエントリー(21日現在)し、計約1億円の参加料が入金されている。
 しかし、新型コロナの影響で関係機関との協議は滞っており、大会までの機運醸成を図るのも難しくなっている。延期が決まれば、参加料を納めているランナーには返金し、開催時の優先エントリー権も与える。
 市内の他の主要イベントでは、毎年7月に開かれている「長崎ペーロン選手権大会」は中止が、「ながさきみなとまつり」は11月以降への延期がそれぞれ検討されている。

 


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