宇宙ロケットの製造工場の第2弾!
①お~大迫力!工場の中を巨大なパネルが大移動しています。
②このあと別のパネルと重ね…
③つなぎ目は特殊なボルトで締めていくんです。
【ここで問題!】
この巨大パネルの正体は何でしょう?ヒントはロケットの「あの部分」です!
【答え】H2Aロケットの「フェアリング」です。
フェアリング はロケットの先端に搭載する衛星を大気圏を抜ける時の摩擦熱から守ります。またパカっときれいに割れて衛星を宇宙に送り出します。まるで卵の「殻」と同じ。構造はハチの巣(下の写真)のようになっています。これを「ハニカム構造」といい、軽くて丈夫なんですよ。
でも、フェアリングってなぜあんなにもきれいにパカッと開くのか。その秘密は特殊なボルトにあるんです。
パネルのつなぎ目には「分離機構」と呼ばれる仕掛けが施されています。そこで使われているのは「火薬」。小さな爆発を起こし、その衝撃でパネルをつないでいたボルトを切断するという仕組みです。
ボルトは「ノッチボルト」といい、溝がついているんです。火薬の衝撃で、溝の部分が切断されるという仕掛けなんですよ。
H2Aロケット(標準型)は全長53メートル、重さ約290トンもあります。持ち上げるエンジンのパワーも凄いですが、無事に衛星を宇宙に送り出すフェアリングにも知恵と情熱が詰まっているんですね。
※写真は川崎重工(播磨工場、岐阜工場)、三菱重工(田代試験場)など
【工場fan編集局】