メーデー大規模集会中止 街頭、街宣車で「団結を」 長崎県内

労働者の団結と連帯を呼びかけたメーデー=長崎市、鉄橋

 長崎県内で1日、91回目の労働者の祭典「メーデー」があった。新型コロナウイルス感染症の影響で大規模な集会は中止し、各労働組合は少人数での集会や車での宣伝にとどめた。感染拡大による雇用への影響が懸念され、集会などでは労働者の団結、連帯を呼び掛けた。
 連合長崎(宮崎辰弥会長)は、県内10地区で予定した集会に代わり、長崎や諫早、島原各地区などを街宣車で回った。各地で、感染拡大抑止を最優先に取り組むことや生活保護、事業継続のための緊急措置を講じることなどを求めた。
 県労連などでつくるメーデー県実行委員会(飯田彰吾委員長)は、長崎市中心部の鉄橋でスタンディングアピールを実施。あいさつで飯田委員長は「労働者の雇用と暮らしは、リーマンショックを大きく超える危機にさらされつつある」とし、組合が共に行動する必要性を強調した。
 各団体の代表は組合員らの声を紹介。日本民主青年同盟県委員会は独自の調査から、アルバイトがなくなり、収入がゼロになった若者の事例を挙げ「明日の生活への不安が大きくなっている。若者の暮らしと命を守る政策が必要だ」と訴えた。
 長崎地区労(小宮伸二議長)は同市内で小規模の集会を開き「非正規労働者らにしわ寄せが強まっている。労働組合として生活と雇用を守るために全力で交渉していく」などとするメーデー宣言を採択した。

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